えごま油の効果・効能|正しい使い方を知らないと危険?



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この記事は管理栄養士の方に監修していただいています

管理栄養士

亀崎智子

亀崎.智子(かめざきさとこ)管理栄養士・マスターファスティングコンシェルジュ「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。

えごま油の効果・効能とおすすめの使い方

最近スーパーでも見かけるようになった「えごま油」。テレビなどで健康効果が紹介され、話題になったのでご存知の方も多いでしょう。
しかし、「おいしくない」「匂いが苦手」といいた意見もチラホラと耳にします。さらには「身体に悪いのでは…」という話も…?!
実はそれ、えごま油の容器や製法に問題があったのかもしれません。
今回は、えごま油の多様な健康効果と、良質な油を選ぶポイント、さらにおいしい使い方をご紹介します。

えごま油とは

えごま油とは

えごま油とは、シソ科の一年草「えごま」の種子から搾った油です。
えごまは、葉は香草として使われ、実は油をとるのに使われます。韓国料理店などで葉で焼き肉を巻いて食べたことがある方もいるかもしれません。
シソにそっくりなので日本では「しそ油」と呼ばれることもあります。名前は「しそ油」なのに中身はえごまの実の油…なんだかちょっとややこしいですね。
東北では「ジュウネン」と呼ばれていますが、その謂れには「食べると10年長生きする」「10年保管していても播けば芽を出す」といった説があるようです。
えごまの効能や生命力は昔から知られていたのですね。

えごま油と亜麻仁油の違い

亜麻仁油とえごま油の違い

えごま油が「身体に良い」と言われるのは、「α-リノレン酸」というオメガ3系脂肪酸を豊富に含むため。
同じようにα-リノレン酸を含むといわれる食品に「亜麻仁油」があり、混同されている方やどちらを選べばよいか迷っている方も多いようです。
「えごま油」と「亜麻仁油」にはどんな違いがあるのでしょうか。

えごま油 亜麻仁油
成分 ・α-リノレン酸は58g(100g中)
・ロスマリン酸、ルテオリンを含む
・α-リノレン酸は57g(100g中)
・アマニリグナンを含む
味・風味 ・亜麻仁油よりもマイルドな香り
・まろやかなコクがある
・青いナッツのような独特の味と香り
・ほのかな苦味がある

α-リノレン酸の量はえごま油の方がわずかに高いですね。
亜麻仁油には女性ホルモンに似た働きがある「アマニリグナン」という成分が含まれるため、更年期障害の改善などに利用されることもあるようです。
えごま油に含まれる「ロスマリン酸」には抗炎症作用、抗酸化作用がありアレルギー反応を抑える効果があるとされています。また「ルテオリン」には抗肥満効果があるそうです。
味や風味は感じ方に個人差もあり、製品によっても大きく変わりますので、一度好みに合うかどうかを試してみて、お好きな方を選ぶとよいでしょう。

※参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

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えごま油の味は?

えごま油の味は?

しそ油とも呼ばれるえごま油ですが、シソやえごまの葉がもつような爽やかな香りはありません。
「魚臭い」と思われがちなのですが、品質のよいえごま油には強い香りはなく、お料理にまろやかさとコクをプラスしてくれる美味しい食材です。
えごま油が魚臭くなるのは、加熱などで酸化した時。魚臭いえごま油は変質している可能性が高いので、一度状態や保管方法を確かめてみてください。
一口にえごま油といっても、実は市販のえごま油の品質はさまざま。試してみて「合わないな」と思っても、別の製品ならおいしくいただけるということもあります。
「これだ!」という出会いがあるまで、色々なえごま油を試してみるのもよいかもしれません。

オメガ3を豊富に含んだえごま油はこちら


えごま油の効果・効能

さて、えごま油に豊富に含まれるオメガ3系脂肪酸、α-リノレン酸は「必須脂肪酸」と呼ばれ、食物からしか摂れない重要な栄養素と言われています。
このα-リノレン酸は身体に入るとエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)に変化し、脳や精神などにさまざまなよい影響を及ぼすそうです。
具体的には一体どのような効果があるのでしょうか?

健康効果1 ダイエット効果

ダイエット効果

油=太るというイメージがありますが、えごま油に含まれるα-リノレン酸には、代謝を活発にし、脂肪を燃焼しやすくする効果があると言われています。
といっても、たくさん摂ればその分ダイエット効果が高まるというわけではありませんので、1日の摂取量を守るようにしてください。

※参考:日本補完代替医療学会誌「亜麻仁油、エゴマ油を摂取したラットの肝臓脂質濃度と生体内酸化ストレスに及ぼす影響」

健康効果2 抗アレルギー効果

抗アレルギー効果

α-リノレン酸が体内で変化して得られるEPAやDHAには、アトピー性皮膚炎などのアレルギーを改善する効果があることがわかっています。
抗アレルギー効果を感じるには、α-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸を多く摂るだけでなく、大豆油、コーン油や肉類などに多く含まれるオメガ6系脂肪酸の摂取を控えるなど、脂肪酸の摂取バランスをとることが重要なようです。
ちなみに、理想の比率はオメガ6:オメガ3=4:1といわれています。

※参考:脂質栄養学「エイコサペンタエン酸・ドコサヘキサエン酸の抗アレルギー作用について」

健康効果3 抗不安効果

抗不安効果

人を対象にした実験の結果、オメガ3系脂肪酸を摂取するとそうでない場合と比較して不安症状が軽減されるということがわかったそうです。
恐怖記憶が和らぐという研究結果も出ており、将来的に食事療法へつながることが期待されています。
この抗不安効果もオメガ6系脂肪酸との摂取バランスが重要で、効果を得るにはオメガ3系脂肪酸を摂取するだけでなく、オメガ6系脂肪酸の摂取を抑える必要があるようです。

※参考:国立がん研究センター「オメガ3系脂肪酸の摂取による不安症状の軽減をメタアナリシスで確認」

健康効果4 記憶・学習への効果

記憶・学習への効果

えごま油に含まれるα-リノレン酸には脳機能を改善する効果があり、摂取により学習機能が高まることがさまざまな実験でわかっています。
また、DHAは脳神経に対して抗酸化作用があり、脳を活性化させ、酸化ストレスから神経組織を保護するようです。
動物実験では、DHAの投与が加齢による脳の能力低下を回復させるという結果もあるようで、認知症やアルツハイマー病の予防につながることが期待されています。

※参考:日薬理誌「脳・神経機能維持とn-3系脂肪酸」

健康効果5 心疾患の予防効果

心疾患の予防効果

α-リノレン酸には、血圧の上昇を防いだり、不整脈を予防する効果があると言われています。
また、アメリカで行われた大規模調査では、α-リノレン酸の摂取が虚血性心疾患のリスク、特に心筋梗塞リスクの低下を示唆する結果が出ています。
またEPAには抗血栓効果、抗動脈硬化効果などもあるとされ、心臓・血管の病気をさまざまな角度から予防する効果が期待できそうです。

※参考:日本未病システム学会雑誌「α-リノレン酸摂取による血圧低下作用に関する検討」

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健康のために摂りたいえごま油


えごま油は危険?

「えごま油」と検索しようとすると、検索候補に「えごま油 危険」と出てきます。
えっ、健康に良いはずのえごま油が危険?!一体えごま油のどこが危険なのかを調べてみました。

容器によっては「ちょい足し」厳禁!

その容器、「ちょい足し」厳禁です!

えごま油は発泡ポリスチレンの容器を変質させる効果があるため、カップ麺や納豆の容器に直接えごま油を垂らすと、穴が開いてしまう可能性があると言われています。
これは他の油にも当てはまる作用なのでえごま油に問題があるわけではありませんが、えごま油は特にその力が強いそうです。
ですので「健康にいいならカップ麺に入れてみようかな」「納豆容器にちょっと入れて混ぜようかな」といった食べ方はNGなのです。
お湯を注いだらやけどしてしまった、なんてことにならないよう、えごま油を使うときは容器を入れ替えて食べてくださいね。

※参考:国民生活センター「発泡ポリスチレン製容器にMCTオイルやえごま油等を加えるのはやめましょう」

えごま油の酸化に要注意

えごま油で、逆に身体を壊す?!

えごま油には、熱や光、酸素などの影響を受けて酸化しやすいという弱点があります。
このことに注意しないと、保管や調理の中で、気づかないうちに酸化させてしまうおそれがあるのです。
酸化した油は「過酸化脂質」に変化し、大部分は消化管で毒性が弱められるものの、体内に吸収されると動脈硬化や認知症の原因につながることがわかっています。

これは

  • ・冷暗所で保管する
  • ・加熱調理しない
  • ・開封後は早めに食べきる

といったことに気をつければ避けられますが、「えごま油」として売られているものの中には焙煎したえごまを使っているがゆえに酸化の度合いが高いものもあるため、注意が必要です。

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良質なえごま油の選び方

良質なえごま油の選び方

独立行政法人国民健康センターの調べによると、市販のえごま油は品質にばらつきがあり、酸化の度合いや有効成分であるα-リノレン酸の含有量などに差があることがわかったそうです。
市販のえごま油には、淡い黄色でほとんど透明なものから、黄金色のもの、茶褐色のものまでさまざまな色のものが存在します。
色と酸化の度合いは、完全に比例しているとはいえませんが、おおむね透明なものの方が酸化の度合いは低く、えごまを焙煎してから搾ったものや圧搾の時に高温になったものは茶褐色が濃くなる傾向があるようです。

※参考:国民生活センター「見た目だけでは分からない、えごま油の品質」

  • 酸化していないえごま油を見分けるポイント
  • ・遮光瓶(茶色や緑色などの瓶)に入っている
  • ・箱に入っているなど光を遮断している
  • ・「非加熱圧搾」「生搾り」「コールドプレス」「未焙煎」などの表示がある
  • ・味や香りに異常がない

なお、透明なものは精製されたオイルで香りが薄く、黄金色のものは未精製(いわゆるバージンオイル)で味や香りが濃いという特徴があります。味の好みもふまえて選んでみてください。

低温圧搾で搾った新鮮なえごま油


えごま油の使い方

身体にいいといっても、どうやって毎日の生活にえごま油を取り入れればいいかわからない!という方のために、えごま油の効果的でおいしい使い方をご紹介します。

えごま油は加熱が苦手

えごま油は加熱が苦手

すでにご紹介したとおり、えごま油はとても酸化しやすく、加熱によって「過酸化脂質」に変化して人体に有害な物質になってしまいます。
ところが、ビタミンCやビタミンEなどの酸化防止剤を含むえごま油の中には、メーカーが「200℃までの加熱はOK」などとしているものもあるようです。
また、えごま油の加熱安定性を研究した論文では、180℃70分程度であれば「(酸化の度合いは)加熱を受けた食用油として問題になる値ではない」「α-リノレン酸の量も93.6%残存」というデータもあります。
しかし、国民生活センターの実験によると、ビタミンCやビタミンEなどの酸化防止剤はえごま油の酸化安定性に影響を及ぼさなかったとのこと。
「加熱を受けた食用油として問題になるほどではない」とはいっても、酸化の度合いは比較した他の油より大きく、健康のことを考えるのであればやはり非加熱での摂取がおすすめです。
また、えごま油は加熱すると魚臭い匂いになり、食べづらくなってしまいますので、食味のよさという意味でも「炒める・揚げる」よりも調味料として「かける・つける」使用方法が向いているといえるでしょう。

※参考:国民生活センター「見た目だけでは分からない、えごま油の品質」

えごま油の手軽な食べ方

えごま油の手軽な食べ方

えごま油の1日の摂取量の目安は小さじ1杯ほどです。食べ過ぎると下痢など起こす場合もあるというので、摂取量を守っておいしく続けてくださいね。

<えごま油の簡単な摂り方>
・毎日お味噌汁などに入れる(コクが出ます)
・パンにつけて食べる(バターの代わりに)
・卵かけご飯にプラス(いつもの卵かけご飯が贅沢な味に)
・おひたし、和え物にプラス(まろやかな味になります)
・ジュースに混ぜて飲む
<より効果を実感するには>
・摂取する脂肪酸のバランスをとるために「オメガ6系脂肪酸(サラダ油、紅花油、コーン油、ひまわり油、大豆油、グレープシードオイルなど)」の代わりに使う
・サラダやカルパッチョなど、今までオメガ6系脂肪酸の油を使ってきた場面で代用する
・マヨネーズの代わりにえごま油+塩をかける
<えごま油の保存方法>
・光のあたらない冷暗所で保存
・冷蔵庫で保管するのがおすすめ

新鮮なえごま油にはあまりクセはありません。醤油や味噌、鰹節や豆腐などとも相性がよく、和食とも相性抜群ですし、パンやパスタなどの洋食にかけても美味しく食べられます。
なんといっても「かけるだけ」という手軽さがうれしいえごま油。あれこれ試して楽しみながら使ってみてください!

新鮮さの証!クセのないえごま油


えごま油のおすすめレシピ

家族みんなでおいしく&手軽に食べられるおすすめレシピをご紹介します!

玉ねぎ酢とえごま油のドレッシング

旨味たっぷりの玉ねぎ酢とさらりとクセの無いえごま油は、美味しいだけでなく血糖値が気になる方に嬉しい組み合わせ。どんな野菜も美味しくいただける、基本の和風ドレッシングです。
4.58 from 7 votes
材料(人分) 2

材料
  

  • 玉ねぎ酢 大さじ 1
  • 醤油 大さじ 1
  • えごま油 大さじ 1
  • 塩コショウ 少々

作り方
 

  • 小さな器に材料を全て合わせて混ぜます。
  • キャベツやレタスなどの葉物野菜、トマトやキュウリなど お好みの野菜を合わせたサラダに回し掛けてお召し上がりください。
このレシピのキーワード 酢レシピ, ダイエット, 血行促進, 血糖値, 食物繊維, 玉ねぎ酢, 美肌, えごま油

鶏むね肉のサラダうどん

鶏むね肉のサラダうどん

あっさりしがちな鶏むね肉とサラダの組み合わせに、えごま油がコクをプラス! キムチを入れるなど、ピリ辛風味にしてもまろやかなえごま油と合いますよ。 鶏ハムにしてから乗せるとご馳走風に!
5 from 1 vote
調理時間 20 mins
材料(人分) 4

材料
  

  • 鶏むね肉 2
  • お好みの生野菜(水菜、ニンジン、レタス、きゅうりなど) 適量
  • うどん 4 人前
  • 小さじ 1と1/2
  • だし汁 1200 ml
  • しょうゆ 大さじ 4
  • みりん 大さじ 2
  • えごま油 20 ml

作り方
 

  • 鶏むね肉の皮をとり、塩を振って、フライパンで酒蒸しにします。
  • 1を手で裂いて食べやすい大きさにします。
  • だし汁、しょうゆ、みりんを厚手の鍋に入れ、沸騰させてつゆを作ります。
  • 生野菜は食べやすい大きさに切り、うどんを茹でます。
  • うどん、つゆ、野菜、鶏肉を器に盛り、えごま油をまわしかけて完成です。
このレシピのキーワード えごま油

えごま油の生味噌おにぎり

えごま油の生味噌おにぎり

シンプルな味噌おにぎりも、えごま油でクセになる味に変身! 青菜の塩漬けを混ぜたり、枝豆を入れたり、アレンジして楽しんでください。
5 from 1 vote
調理時間 5 mins
材料(人分) 3

材料
  

  • ご飯 茶碗3 杯分
  • 味噌 小さじ 2
  • えごま油 小さじ 2
  • いりごま 大さじ 2
  • 海苔 3

作り方
 

  • ご飯に味噌、えごま油、いりごまを混ぜます。
  • 握って海苔を巻いたら完成です。
このレシピのキーワード 味噌, えごま油

無味無臭だから使いやすいえごま油


えごま油についてのQ&A

えごま油にはどんな効果がありますか?
えごま油には、オメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸が豊富に含まれています。α-リノレン酸は、中性脂肪やコレステロール値を低下させる作用があるとされており、生活習慣病を予防する効能が期待できます。
また、代謝を上げる作用や花粉症などのアレルギー症状の改善やうつ症状や不安を軽減する効果もあるとされています。
えごま油を摂るタイミングはいつがいいですか?
えごま油にどのような効果を求めるかによっても違うようですが、えごま油の脳機能への効果を高めるには朝に摂取するのがおすすめです。
活動を始める朝から昼にかけては酸化が進む時間でもあるため、朝にえごま油を摂取すると脳や身体のサビつきを予防する効果が高いそうです。
えごま油は熱に弱いと聞きましたが、味噌汁など熱い料理に後から入れる分には問題ないのでしょうか?
えごま油を高温の揚げ物や炒め物に使うと酸化が進み、香りも悪くなります。ただし、人が飲める程度の温度の味噌汁などに入れるのは問題ありません。
味噌汁に料理に入れる場合は、鍋に直接入れるのではなく、飲む直前に器の中に垂らすようにしましょう。
えごま油の1日の摂取量の目安はどのくらいですか?
えごま油の摂取量の目安は1日およそ小さじ1杯(4g)です。食べ過ぎると下痢などを起こす場合もありますので摂りすぎは禁物です。
えごま油の賞味期限は?
油は熱や光、酸素によって酸化し、劣化していきます。特にえごま油は酸化しやすいため、小さめの瓶で購入し、開封後はなるべく早く使い切るのがおすすめです。
保管状況によっても変わりますが、開封後1~2か月程度で使い切ると新鮮なままいただけるようです。
えごま油は冷凍保存できますか?
えごま油は冷凍保存ができます。冷凍したえごま油をお使いになる場合は冷蔵庫に一晩おくなどし、時間をかけて自然解凍させてください。
ただし、解凍をする際には酸化が進みます。また、長期の冷凍は冷凍焼けを起こし、品質低下にも繋がるので、基本は開封後はできるだけ早く使い切るのがおすすめです。

えごま油の搾油方法を教えてください。
えごま油の搾油方法には加熱して搾る方法と、加熱しないで生の状態で搾る方法があります。
えごま油の成分であるα‐リノレン酸は熱に弱いため、日本エゴマ普及協会では非加熱搾油法(もしくは「生搾り」「コールドプレス」「未焙煎」)をおすすめしています。
外国産より国産のえごま油のほうが身体にいいのでしょうか?
原材料になっているえごまがどのように育ったかもとても大事なポイントですが、圧搾法(化学溶剤を使わずに原料に圧力をかけて搾る方法)で、もっと言えば非加熱圧搾法(もしくは「生搾り」「コールドプレス」「未焙煎」)であることが重要です。
かわしま屋で取り扱いのある島根県産のえごま油は、鮮度の高い商品だけをお届けしています。生産方法と搾油方法m+にこだわった一品です。

●管理栄養士からのコメント

現代人はオメガ6を摂り過ぎており、バランスを考えるとオメガ3が不足しがちであるといわれています。
そのため、オメガ3を積極的に摂取しましょうといわれることが多いです。
しかし、オメガ3は酸化がとても早い油でもあるので摂取の仕方には注意が必要です。酸化してしまったオメガ3の油は逆に体に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
そのため、基本的にはオメガ3を豊富に含んでいる鯖やさんま、鰯などの青魚を食べることから摂り入れることがおすすめです。和食と言えば魚のイメージが強いように、昔の人は毎日の食事から摂り入れていました。魚を食べる食習慣に戻すことで、不足を心配する必要は減ります。
どうしても不足を感じてしまう場合にはえごま油や亜麻仁油を上手に活用するのはよいでしょう。ただし、酸化が他の油に比べて早い油ですので、加熱調理には使用せず、開封したら1~2か月以内を目安に使い切りましょう。

亀崎智子

管理栄養士プロフィール

◎亀崎智子

管理栄養士・マスターファスティングコンシェルジュ「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。(福岡市)
コンビニなどの商品開発業務に従事した経験から、食の大切さに気づく。
現在は4歳双子の男の子を育てながら、ストレスフリーにゆるいナチュラル生活の実践の仕方をお伝えしています。
昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意です。

▼公式サイト
ブログ:http://kamegohan.com/
Instagarm:kamegohan0528

かわしま屋おすすめのえごま油

かわしま屋のえごま油は、無農薬栽培のえごまを焙煎せずにじっくりと低温圧搾。えごまの成分が最大限に生きる製法にこだわって搾油しています。
そのため、クセやにおいのない新鮮で使いやすいえごま油に仕上がっています。酸化を防ぐ遮光瓶で、酸化する前に使い切りやすい容量なのもポイントです。



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この記事を書いた人

パン作りと温泉をこよなく愛する2児の母。老後は伊豆で大きな犬と暮らすのが夢です。豆乳が好き、猫は苦手。