はちみつは虫歯になりにくい?正しい選び方と注意点を徹底解説

「甘いものが大好きだけれど、虫歯にはなりたくない」と考えている方も多いのではないでしょうか?そんな方におすすめなのが「はちみつ」です。

はちみつは砂糖と違い、虫歯予防に役立つ成分を含んでいます。しかしその一方で、摂り方を間違えると虫歯の原因になってしまう可能性もあります。

この記事では、はちみつが虫歯になりにくい理由を科学的な根拠とともに解説します。また、はちみつの虫歯予防効果を最大限に引き出すための選び方や、摂る際の注意点もくわしくご紹介します。無理なくおいしく健康をサポートするためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

もくじ

はちみつが虫歯になりにくい理由

はちみつ

はちみつは甘くておいしい甘味料ですが、「虫歯になりにくい」という意外な特長があります。ここでは、はちみつが虫歯を抑える理由を科学的な根拠とともに3つのポイントに絞ってくわしく解説します。

  • 虫歯の原因となる成分が少ない
  • 抗菌作用で虫歯を抑える
  • 酵素が虫歯菌の付着を防ぐ

それぞれ見ていきましょう。

虫歯の原因となる成分が少ない

成分の含有量(%)はちみつ 砂糖 (上白糖)
ショ糖1.599.3
果糖38.50.0
ブドウ糖31.00.0
その他29.00.7
参照:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 蜂蜜/上白糖

はちみつは砂糖と比べて虫歯になりにくい甘味料です。

上の表から分かるように、砂糖には虫歯菌が好むショ糖が99%も含まれています。虫歯菌はショ糖をエサにして酸を生成し、その酸が歯を溶かして虫歯を作ります。しかし、はちみつの主成分は虫歯菌のエサになりにくい果糖とブドウ糖であり、ショ糖はわずか1.5%程度しか含まれていません。

よって、はちみつは砂糖よりも虫歯になりにくく、虫歯が気になる方にはおすすめの甘味料です。ただし、はちみつも糖分であり、摂りすぎは虫歯につながるため注意しましょう。

参考:
文部科学省 歯・口の健康づくりの理論と基礎知識
文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

抗菌作用で虫歯を抑える

はちみつには、フラボノイドや過酸化水素などの抗菌成分が含まれており、虫歯の原因菌の増殖を抑えてくれます。

実際の研究でも、はちみつが虫歯菌の成長を最大で60%抑制するのが確認されました。また、矯正治療中の患者に対する研究では、はちみつを摂取した患者の虫歯リスクが低下し、歯肉炎の予防にも効果があったことが確認されています。

よって、はちみつの持つ抗菌作用は、虫歯を抑え、口腔内の環境を正常に保つのに効果的だといえます。

参考:
市販ハチミツによるう蝕原性バイオフィルム形成抑制効果の検討 徳丸瑞貴(2022)
Effect of Honey on Streptococcus mutans Growth and Biofilm Formation. Richard Gregory(2012)
Effect of honey in preventing gingivitis and dental caries in patients undergoing orthodontic treatment AL-Dany A. Atwa(2014)

酵素が虫歯菌の付着を防ぐ

はちみつに含まれる酵素(α-グルコシダーゼなど)は、虫歯の原因菌が歯に付着するのを防ぎ、バイオフィルムの形成を抑えます。バイオフィルムとは、細菌が歯の表面に付着して形成する粘着性の膜で、細菌が集まり増殖する場所です。この膜の中で細菌は酸を作り、その酸が歯を溶かして虫歯を引き起こします。バイオフィルムの形成を抑えることは、虫歯予防において非常に重要です。

実際の研究でも、はちみつに含まれる酵素が虫歯菌のバイオフィルム形成を最大で80%抑制する効果が確認されています。また、はちみつは他の糖類と比較して、バイオフィルム形成を抑制する効果が最も高いことも分かりました。

よって、はちみつに含まれる酵素が虫歯予防に効果的だといえるでしょう。

参考:市販ハチミツによるう蝕原性バイオフィルム形成抑制効果の検討 徳丸瑞貴(2022)

虫歯になりにくいはちみつの選び方

虫歯予防効果を最大限に得るためには、はちみつの種類や品質にこだわるのも大切です。市販されているはちみつには様々な種類があり、選び方次第で虫歯抑制効果に差がでます。

ここでは、虫歯になりにくいはちみつを選ぶためのポイントを2つご紹介します。

  • 加糖されていない「純粋はちみつ」を選ぶ 
  • 抗菌作用がそのままの「非加熱」を選ぶ

それぞれ見ていきましょう。

加糖されていない「純粋はちみつ」を選ぶ

虫歯のリスクを低減するためには、加糖されていない「純粋はちみつ」を選びましょう。

市販されているはちみつの中には、砂糖やシロップなどの糖分が加えられた「加糖はちみつ」があります。加糖はちみつには虫歯の原因となるショ糖が含まれており、これが虫歯菌のエサとなって酸を生成し、虫歯を引き起こす可能性があります。

一方、「純粋はちみつ」は、100%はちみつのみでできているため、フラボノイドや過酸化水素などの抗菌成分や酵素が、虫歯菌の活動を抑える働きをします。

実際に、加糖はちみつと純粋はちみつを比較した研究では、純粋はちみつは虫歯菌の成長を最大60%抑制する効果がありました。一方、加糖はちみつの抑制効果は20%未満でした。

よって、虫歯予防目的であれば、加糖されていない純粋なはちみつがおすすめです。

参考:Effect of Honey on Streptococcus mutans Growth and Biofilm Formation. Richard Gregory(2012)

抗菌作用がそのままの「非加熱」を選ぶ

はちみつの抗菌作用を最大限に活かすなら、「非加熱」のものを選ぶのがおすすめです。

市販のはちみつの多くは、品質を安定させるために加熱処理されています。しかし、はちみつに含まれる抗菌成分や酵素は熱に弱く、加熱によってその効果が損なわれてしまう場合もあります。実際の研究では、はちみつを90℃で30分加熱すると、虫歯抑制効果が減少することがわかりました。

非加熱のはちみつは、こうした栄養素が壊れずに残っているため、美容や健康への効果も期待できるのが魅力です。

よって、はちみつ本来の力を得るために、ぜひ非加熱のはちみつを選びましょう。また、食べる際も熱い飲み物に入れたりせず、そのまま摂るのが効果的です。

参考:市販ハチミツによるう蝕原性バイオフィルム形成抑制効果の検討 徳丸瑞貴(2022)

はちみつで虫歯になることもあるので注意

はちみつには虫歯菌の増殖を抑える働きが期待できる一方、食べ方によっては虫歯の原因にもなります。

はちみつに含まれる果糖はショ糖よりも虫歯になりにくいものの、食べ過ぎや食後の歯磨きを怠ると虫歯の原因になることがあります。

また、研究によると、虫歯を抑える効果ははちみつの種類や個人の体質によって差があることも分かっています。

はちみつは砂糖よりも虫歯のリスクが低いですが、「はちみつだから安心」というわけではありません。おいしく健康的に楽しむためにも、適量を守り、食後の丁寧な歯磨きを習慣にしましょう。

参考:
市販ハチミツによるう蝕原性バイオフィルム形成抑制効果の検討 徳丸瑞貴(2022)
日本大学松戸歯科部附属病院 歯はどうして痛くなる?:虫歯菌と歯周病菌
Effectiveness of three mouthwashes – Manuka honey, Raw honey, and Chlorhexidine on plaque and gingival scores of 12–15-year-old school children: A randomized controlled field trial Richa Singhal(2018)

はちみつと虫歯に関するQ&A

はちみつは虫歯になりにくいですか?

はちみつは砂糖と比べて虫歯になりにくい甘味料です。主成分の果糖とブドウ糖は虫歯菌のエサになりにくく、ショ糖をわずかしか含まないため、酸の生成を抑えられます。ただし、過剰摂取や食後の歯磨きを怠ると虫歯の原因になる可能性があるため、適量を守るのが重要です。

どのようなはちみつを選べば虫歯予防効果が高いですか?

虫歯予防効果を高めるためには、「非加熱の純粋はちみつ」を選ぶのが大切です。加糖されたはちみつには虫歯菌のエサとなるショ糖が含まれているため、純粋はちみつを選ぶことで、虫歯リスクを減らせます。また、非加熱のはちみつであれば抗菌効果や酵素を損なわずに得られます。

はちみつには抗菌作用がありますか?

はちみつには抗菌作用があります。フラボノイドや過酸化水素が含まれており、細菌の抑制に役立ちます。しかし、加熱しすぎると抗菌成分が失われるため、効果を維持するには加熱を避けるのが大切です。

はちみつに含まれる酵素は虫歯予防にどのように働きますか?

はちみつに含まれる酵素、特にα-グルコシダーゼは、虫歯菌が歯に付着するのを防ぎ、バイオフィルムの形成を抑制します。

はちみつで虫歯にならないためにはどのような点に注意すればよいですか?

はちみつも糖分を含んでいるため、摂り過ぎや食後の歯磨きを怠ると虫歯の原因となります。適量を守り、食後には歯磨きをしっかり行いましょう。

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この記事を書いた人

農業と栄養について学んだ知識を活かし、食や暮らしに関する記事を執筆中。趣味は家庭菜園とお菓子作り。子どものために作ったおやつを、つい自分が食べすぎてしまうのが最近の悩みです。

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