玄米は消化されない?腹痛が起こる原因と消化を良くする方法

白米よりも栄養価が高く、腸内環境を改善することで、健康や美容に効果的といわれる玄米ですが、消化が悪いことがデメリット。
早速食べてみたら、「下痢や腹痛に悩まされた。」「もしかして、消化できていないかも」という方も。
この記事では、玄米を食べて腹痛が起こる原因と、一手間加えるだけで玄米の消化・吸収がグッと良くなる方法をご紹介します。

もくじ

玄米が消化に悪い理由は食物繊維

お腹が痛い女性

玄米の表面の皮に含まれているセルロースや不溶性食物繊維は、人の消化酵素で消化できません。そのため、胃腸の機能が低下している高齢の方、消化器官がまだ未発達のお子様などは消化不良を起こしてしまい、腹痛、下痢、便秘などの症状が引き起こされるのです。

消化器に問題のない方でも、食物繊維の中でも「不溶性食物繊維」の摂りすぎによって、お腹が張ったり、痛みを感じる人もいるようです。

不溶性食物繊維は摂りすぎると、腸内でガスが多く発生します。そのために腹部に不快感が生じてしまうそう。食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂取するように心がけましょう。

玄米の食物繊維は白米の5〜6倍

お茶碗に入った玄米

不足しがちな食物繊維ですが、お茶碗1杯(150g)の玄米ご飯に含まれている食物繊維は約2.1g。
成人女性の1日の目標摂取量の6分の1に相当する量です。

※厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によりますと、食物繊維の1日あたりの目標摂取量は、18~64歳の女性で18g以上、男性は21g以上と書かれています。

ヨーロッパでは、1日あたり24g以上食物繊維を摂取することで、腸内環境が良好になり、血糖値の急激な上昇を抑えられることから、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、がんなどの発症リスクを低下できるという研究報告があります。

文部科学省「食品成分データベース」
厚生労働省「e-ヘルスネット」

消化の良いレトルト玄米

玄米の消化を良くする3つの方法

お腹を触っていいねする女性

玄米の消化・吸収をアップさせる方法は以下の3つ。

1.長時間浸水させる
2.よく噛んで食べる
3.酵素玄米を作る

それでは、一つひとつ詳しく見ていきましょう。

1.長時間浸水させる。12時間以上だとより安心

玄米はたっぷりと水に浸けておくことで、柔らかーくなり、消化・吸収もしやすくなります。

玄米には、ミネラルの吸収を阻害することが示唆されている「フィチン酸」という物質も含まれているのですが、フィチン酸は、玄米を12時間以上水に浸しておくことで、フィチン酸の分子の結合が緩み、消化・吸収しやすい玄米に変化するのです。

ちなみに、フィチン酸は、ミネラルの吸収を阻害してしまう一方、血栓症予防効果や、デトックス効果も期待されている成分なので、一概に悪い物質とはいえません。

玄米を12時間から24時間くらい水に浸しておくと玄米からちょこんと小さな芽が出てきます。発芽した玄米は「発芽玄米」と呼ばれ、玄米よりもアミノ酸や酵素の含有量が多いのも特徴です。

間野 康男「発芽玄米の食品学的機能」

2.よく噛んで食べる

玄米はよーく噛んで食べることも大事です。

特に、浸水時間が短い場合は、意識してよく噛むように心がけましょう。
ちなみに玄米は、一口あたり、30〜50回くらい噛むのが理想的と言われています。
しかし、よく噛む癖がない人や、急いでいる時にはちょっとハードルが高いかもしれません。

よく噛まないで玄米を食べると、胃もたれや、腹痛を引き起こす可能性があります。

3.酵素玄米を作る

酵素玄米とは、消化・吸収の良い玄米ご飯です。
玄米と小豆、塩を一緒に炊いて、3日間程度保温しながら熟成することで、モチモチの食感で消化しやすく、栄養価も増えた玄米ご飯を作ることができます。

酵素玄米の作り方や、栄養、効果など、詳しく知りたい方は下の記事↓をご覧ください。

おすすめの消化に良い玄米

消化・吸収に良い「酵素玄米」をいつでも手軽に召し上がっていただけるレトルト玄米ご飯です。特殊製法により、温めなくても袋を開けたらそのまま召し上がっていただけますので、災害時の備蓄や、オフィスの常備食、お弁当などにも大人気の商品です。
添加物など余計なものは一切使用せず、安心の国産・オーガニック原材料で作られています。

消化に自信がない方が玄米を取り入れる方法

玄米を食べる高齢者

健康を維持するための食生活に対して、さまざまな研究結果などの情報が広まるにつれ、白米ではなく玄米を選ぶ方が増えています。

とはいえ、「パサパサして食べにくいのではないか」「うまく消化できないのではないか」など、玄米食に切り替えることに不安を感じてらっしゃる方も少なくない様子。

胃腸に負担をかけずに玄米食に移行するためのポイントを押さえ、あなたにとって最適な玄米の食べ方を見つけていきましょう。

1.白米に玄米を混ぜてみる

白米に少量の玄米を混ぜて炊いて、少しずつ玄米の量を増やしていく方法です。消化不良が起こらないか、急激な体重の減少がないかなどご自身の体調を観察して、問題がなければ完全な玄米食にすると安心です。

2.分つき米という選択肢も

玄米を精米する時に、玄米の糠の部分(栄養素)をどれくらい残すかによって、3分づき米、5分づき米、7分づき米などというお米が存在します。
分つき米は、数字が小さい方がより玄米に近く、栄養素も残っています。逆に、数字が大きいと白米に近いということです。

分つき米はスーパーなどでは手に入りにくいので、ご自身で精米していただくほか、ネットで購入していただくことができます。

3.白米と消化によい玄米の両方をとり入れる

玄米の食感や香り、味などに不安を感じていらっしゃる方も少なくありません。
このような不安をお持ちの方に試していただきたいのが「酵素玄米」です。
酵素玄米は柔らかくモチモチとした食感で、消化に良い玄米ご飯なのですが、熟成する時間がかかってしまうので、簡単に作れるというわけではありません。

まずはレトルトの酵素玄米をお試しいただき、ご自身に合っているかどうか試してみるのも良いでしょう。
レトルトの酵素玄米はこちらから購入できます。


1日1〜2食を消化の良い、レトルトの酵素玄米に置き換え、残りの1〜2食は今まで通り白米をご自身で炊いていただくなど、玄米と白米を組み合わせて召し上がっていただくというのもひとつの手です。
かわしまやのレトルト酵素玄米は、製造から約1年常温にて保管していただけますので、災害時の非常食としても人気の商品です。

玄米の消化に関するQ&A

玄米は消化に良いですか?

玄米は基本的には消化に良い食べ物ではありません。しかし、浸水時間を長くしたり、酵素玄米にしたりすることによって、消化・吸収をよくできます。

玄米ご飯が消化できない原因とは?

玄米ご飯が消化できない原因は、玄米には食物繊維が多く含まれており、不溶性食物繊維は胃で分解できないことや、よく噛んで食べないこと、玄米を水に浸しておく時間が短い、胃腸の機能が十分に働いていないなどといった原因が考えられます。
玄米は炊く前に12時間以上水に浸けておき、玄米ごはん一口につき30回以上噛んで食べるようにすることで、消化されるようになります。

玄米は胃腸に負担がかかりますか?

玄米は白米と比べれば胃腸に負担がかる食品です。また、浸水する時間が短かったり、よく噛んで食べないと胃腸に負担をかけてしまいます。しかし、胃腸が健常に働いているときは、負担について心配する必要はありません。
消化に不安がある方は、酵素玄米がおすすめです。

高齢者のため、玄米食に切り替えることが心配です。玄米を食べても大丈夫でしょうか?

ご高齢の方でも玄米を召し上がっていらっしゃる方もおります。高齢の方でも玄米を召し上がっていただいて大丈夫です。しかし、胃腸の状態は人それぞれです。玄米粥を作るなど、ご自身に合った食べ方を見つけてください。
また、白米から急に玄米に変えるのではなく、まずは白米に少量の玄米を混ぜて炊いて、少しずつ玄米の量を増やして身体の調子を見てみたり、消化・吸収の良い酵素玄米を召し上がったりするのも良いでしょう。

消化に不安のある方や、小さなお子様にもおすすめの玄米

玄米の健康効果は魅力的だけど……
「消化に自信がない」「小さい子どもは固くて食べてくれなそう」などとお悩みの方にこそお試しいただきたいのが酵素玄米です。
モチモチとして柔らかく、消化・吸収に優れ、玄米よりも栄養豊富な酵素玄米。
おかずを十分に準備できない時、栄養バランスの偏りが気になる時などにも常備しておくと安心です。


この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

この記事をシェアする

この記事を書いた人

動物、植物、夫、子ども、美味しいものとスターウォーズをこよなく愛する1児の母。近頃は、昔苦手だった虫も可愛くなってきました。
将来の夢はパーマカルチャー暮らし。

もくじ
閉じる