ケトジェニックダイエットの基本|食べてもいい食材や効果を上げるコツは?

記事の監修
管理栄養士
安藤ゆりえ
老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。

管理栄養士:安藤ゆりえ
ケトジェニックダイエットとは

さまざまなダイエットが乱立する中、注目を集めつつある「ケトジェニックダイエット」。体のエネルギー源を糖質からケトン体にシフトすることで、体脂肪を燃焼しやすい状態へと導くダイエット方法です。
ケトジェニックダイエットは短期間での大幅な減量につながりやすく、効果を感じる方が多くいます。でも「いまいちやり方が分からない」という方もいるのではないでしょうか?
この記事ではケトジェニックダイエットについて詳しく解説し、痩せやすい理由と注意点、さらに成功させるためのコツもお伝えします。ケトジェニックダイエットの献立の例も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

もくじ

ケトジェニックとは

ケトジェニックとは「高脂肪・超低糖質の食事」のこと

ケトジェニックとは、エネルギーの大部分を脂質で補い、糖質の摂取量を厳しく制限する食事のことです。つまり、高脂肪・超低糖質な食事内容になります。もともとは小児てんかんなどの疾患を治療するために医療現場で用いられていた食事で、脳や体のエネルギー源を糖質からケトン体に置き換えていき、血液中のケトン体濃度が高い状態(ケトーシス)にします。

ケトン体とは

ケトン体は脂肪をエネルギー源として利用する際に生まれる代謝産物です。アセト酢酸やβヒドロキシ酪酸などが挙げられ、肝臓でつくられた後に血液にのって細胞へ運ばれ、エネルギーに変換されます(※)。
ケトン体は血糖値に影響を与えないのでインスリンも分泌されず、体脂肪の増加につながりにくいです。また、糖質をエネルギー源にするときよりもケトン体を使うときの方が多くの酸素が必要になるため、体は燃焼傾向になります。
※日本農芸化学会「ケトジェニックダイエットがヒトの健康に及ぼす影響について」

優先順位代謝種類エネルギー源途中変換
第一代謝解糖系糖質ブドウ糖
第二代謝糖新生系タンパク質(主に)アミノ酸
第三代謝ケトン体系脂質(主に)ケトン体
※参照:Compr Physiol「Energy Metabolism in the Liver」

ケトジェニックダイエットとは

ケトジェニックダイエットおすすめレシピ

ケトジェニックダイエットとは、糖質を極端に減らし、脂質を多く摂る食事法を中心としたダイエット方法です。糖質が不足すると、体は脂肪を分解してエネルギー源とするケトン体を作ります。このケトン体が脳や筋肉にエネルギーを供給し、脂肪燃焼を促進するのです。糖質の摂取量を1日50g以下に抑え、カロリーの大半を脂質から摂るように調整します。

ケトジェニックダイエットのメリットとデメリット

ケトジェニックダイエットのメリットとデメリットを把握しておくことは、ダイエット成功につながります。ケトン体による意外な体質の変化などもありますので、ダイエットを実行する前に確認しておきましょう。

ケトジェニックダイエットのメリット

  • 短期間で減量が目指せる
  • 辛い運動やトレーニングが不要
  • 食事の満足感を得られる
  • 外食OK

ケトジェニックダイエットの最大のメリットは、短期間で痩せられるところでしょう。炭水化物を制限するだけでなく、脂肪からケトン体を生成し、ケトーシス状態を保つことで健康的な減量が可能です。
また、時間をかけた運動やトレーニングも不要。運動嫌いの人はもちろん、怪我や病気で激しいスポーツができない人にも推奨されています。
さらに、カロリー制限やほかの食事制限のダイエットと違い、脂質を摂取することができるため、食事へのストレスが少ないのも嬉しいポイント。ケトン体生成のための食材を把握できていれば、外食も可能です。

ケトン体生成に有効なMCTオイル

ケトジェニックダイエットのデメリット

  • 体臭が気になる
  • 口臭が気になる
  • 胃もたれ

ケトジェニックダイエットのデメリットとしてよく挙がるのは、体臭や口臭がキツくなることです。これはケトン体が原因となっており、ツーンと酸っぱいような匂いがするそうです。ケトジェニックダイエットを行うのであれば、ケトン体は切っても切り離せない存在です。そのため、期間限定と割り切って付き合っていくしかないでしょう…。ただし、この匂いには個人差があり、「全く臭いがしない」「特に変わらない」と感じる人も多いようです。
また、脂質を多く摂るため、慣れるまで胃もたれに悩む人もいます。消化の早い中鎖脂肪酸を選ぶことを意識して、胃に脂質を留めない工夫を心がけましょう。

ケトジェニックダイエットのやり方

ケトジェニックダイエットのやり方例をご紹介

ケトジェニックダイエットのやり方は細かく決まっていませんので、ここでは一例をご紹介します。ぜひ参考にして、生活環境や体質に合うアレンジを加えてみてください。

必要エネルギーを計算して食事を計画する

ケトジェニックダイエットに向けて食事の計画を立てるために、まずは1日の必須カロリーを正確に把握しておく必要があります。農林水産省で推奨している平均摂取カロリーは女性が2000Kcal、男性が2400とされています。ただし、こちらは日中の運動量と比例して増減することを念頭に置いておきましょう。
必要カロリーを把握した上で、摂取カロリーを計算します。以下は成人の平均摂取カロリーです。

成人女性2000Kcal摂取の場合成人男性2400Kcal摂取の場合
700Kcal800Kcal
600Kcal700Kcal
間食100Kcal200Kcal
600Kcal700Kcal
※参照:農林水産省「実践食育ナビ」

このように、1日のうち、朝食に一番多くカロリーを摂取するのがおすすめ。日中の活動で脂肪が燃焼されやすいため、朝食はしっかり食べるように意識しましょう。

2~4週間を目安に行う

ケトジェニックダイエットを長期間続けると、体に負担がかかったり、栄養バランスが崩れたりする危険性があります。そこで、ケトジェニックダイエットは2~4週間を目安に行うのがおすすめです。この期間であれば、ケトン体代謝に切り替わり、ダイエット効果を実感できる可能性が高いです。また、糖質制限による副作用も最小限に抑えられます。ケトジェニックダイエットを行う際は、期間を決めてから始めましょう。そして、ダイエット期間が終わったら、徐々に糖質を増やしていきましょう。急に糖質を摂りすぎると、リバウンドの原因になります。ケトジェニックダイエットを安全に行うためには期間の管理が重要です。

有酸素運動と筋トレを取り入れる

体脂肪をエネルギーに変換する有酸素運動は、ケトジェニックダイエットをより効率よく進めるためにとても有効です。ジョギングや水泳などを継続することで、相乗効果が期待できます。
また、ケトン体代謝の間は筋肉が落ちやすいため、筋トレを取り入れるのもおすすめ。ただし、あまり無理をしすぎると逆効果となってしまうことも…。下記を参考にほどよい運動を組み合わせてみてください。

成人女性の場合成人男性の場合
有酸素運動20~30分程度20~30分程度
筋トレ(無酸素運動)20~30分程度30~40分程度

ただし、2週間程度のケトジェニックダイエットであれば、毎日運動を継続する必要はありません。短期間ではそこまで筋肉量が落ちるとは考えにくいため、体調と相談しながら適度に行ってみてください。 また、運動の順番としては、筋トレのあとに有酸素運動をする方がエネルギー代謝に良いと言われています。 

停滞期中のチートデイを工夫する

カロリー制限とは違い、ケトジェニックダイエットの停滞期にチートデイを取り入れることは、デメリットが大きいとされています。 ただ、どうしても炭水化物や糖質を食べてくなってしまうことも…。そんな時は食事を工夫し、チートデイを楽しむことで、ストレスの緩和に役立ちます。
実際にケトジェニックダイエットを実践している人の口コミは、つらい時期を乗り切る大きなヒントとなることも。停滞期に悩んだときこそ、口コミや成功体験などを参考にして、チートデイを工夫してみましょう。特にケトジェニックレシピにはさまざまな投稿がありますので、ぜひチェックしてみてください。

ケトジェニックダイエット中の食事

食材リスト

ケトジェニックダイエットには厳しい食事制限がありますが、実は意外と成功者が多いのも特徴です。その理由が、「食事で満足感を得られる」ため。糖質は制限されますが、肉や魚などのタンパク質は摂取できます。なにより脂質を多く摂取しなければいけないため、物足りなさはあまり感じないのだとか。
ケトジェニックダイエットを成功させる最大のポイントは、3大栄養素であるタンパク質・脂質・糖質のバランス(=PFCバランス)を保つことです。
1日の摂取カロリーの割合は ≪糖質5~10%、脂質70~80%、タンパク質10~20%≫ です。 この割合を参考に、カロリー計算をしてみると以下のようになります。

糖質40g
脂質165g
タンパク質75g
【成人女性】1日に必要なエネルギー2000Kcalの場合の例
糖質45g
脂質200g
タンパク質90g
【成人男性】1日に必要なエネルギー2400Kcalの場合の例

都度計算するのが難しい場合は、ダイエット期間の献立をあらかじめ計画しておくのがおすすめです。
また、ケトジェニックで覚えておきたいポイントは、“中鎖脂肪酸”です。中鎖脂肪酸とは、簡単にいうと燃えやすい脂肪のこと。ココナッツオイルやMCTオイルに多く含まれており、一般的な油よりも消化が早く、ケトン体のエネルギー源となります。そのため、ケトジェニックダイエットをしているの人の多くが、食事に取り入れています。

ケトジェニックダイエット中は何を食べる?

ケトジェニックダイエット中は具体的に何を食べたらいいのでしょうか?基本的には、肉や魚、卵、チーズなどの動物性食品や、ナッツやアボカドなどの植物性油脂などは食べても問題ありません。一方で、米やパン、麺などの炭水化物や、じゃがいもやさつまいもなどの芋類、果物や砂糖などの甘いものは避ける必要があります。

ケトジェニックダイエット中にOKな食材

  • 魚介類
  • 一部野菜[オリーブ、アボカド、キノコ類、タマネギ、レタス、トマト、ブロッコリー、ズッキーニ、アスパラ、ピーマン、ほうれん草など]
  • 油[MCTオイル、ココナッツオイル、オリーブオイル、アボカドオイル、マヨネーズなど]
  • 大豆製品
  • 高脂肪乳製品[生クリーム、チーズ類など]
  • ナッツ類
  • 一部飲み物(無糖のみ)
  • 果物[ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリーなど](少量のみ可)
  • 酒[ウイスキー、シャンパンなど](無糖のみ)

ケトジェニックダイエット中にNGな食材

  • 果物全般
  • 一部野菜[芋類、人参、レンコンなど]
  • 炭水化物全般[米、パン、パスタ、オートミール、うどん、その他小麦粉類、コーン類など]
  • 豆類[えんどう豆、ひよこ豆など]
  • 糖質入りのお菓子や飲料(低脂肪、低糖質もNG)
  • 油[キャノーラ油、グレープシード油、ごま油など]
  • 低脂肪乳製品[牛乳、低脂肪ヨーグルトなど]
  • 甘味料全般
  • 酒[ビール、甘口ワインなど]

ケトジェニックダイエット中に使えるMCTオイル

ケトジェニックダイエットにおすすめのレシピ

上記でお伝えした食材をもとに、簡単に作れるケトジェニックレシピをご紹介します。アレンジしやすいレシピなので、ぜひ参考にしてみてください。

バターコーヒー

ブラックコーヒー、グラスフェッドバター、MCTオイルを使います。
3.77 from 43 votes
調理時間 3 mins
材料(人分) 2

材料
  

  • コーヒー 2
  • グラスフェッドバター(お好みで) 大さじ 1~2(15~30g)
  • MCTオイル(お好みで) 大さじ 1~2(15~30ml)

作り方
 

  • 淹れたコーヒーにバターとオイルを加えます。
    バターとオイル
  • (1)をブレンダーやミキサーで攪拌し、クリーミーな状態に乳化させてでき上がりです。

動画

コツ・ポイント

ブレンダーやミキサーがないと作れないの?
バターコーヒーを作る時は、スプーンなどではなく、ぜひブレンダーやミキサーで攪拌するようにしてください。オイルを乳化させることで、腸管から吸収しやすい状態となり、身体が脂肪をエネルギーとして使いやすくなるそうです。
ブレンダーを用意できない場合は、油にコーヒーを細く注ぎながら泡立て器でかき混ぜると乳化できます。
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マヨネーズ

ヘルシーマヨネーズ

エネルギーになりやすいMCTオイルを使うマヨネーズのレシピ。いつものマヨネーズをヘルシーに食べたいときは、ぜひ試してみてください。
4.58 from 21 votes
調理時間 20 mins

材料
  

  • 1
  • リンゴ酢 大さじ 1
  • 海塩 小さじ 1/2
  • MCTオイル 180 g

作り方
 

  • 卵をボウルに入れ、リンゴ酢と塩を加えます。
  • ハンドミキサーでしっかりと混ぜます。
  • ボウルにMCTオイルを少しずつ入れながら、さらに混ぜていきます。
  • しっかりと混ぜ、乳化してきたら完成です。
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MCTオイル入りミネストローネ

簡単に作れるミネストローネにMCTオイルを入れることで、手軽にMCTオイルを摂取できます。
5 from 5 votes
調理時間 15 mins
材料(人分) 2

材料
  

  • 玉ねぎ 1/6
  • ズッキーニ 1/2
  • キャベツ 2
  • 冷凍シーフードミックス 100 g
  • ★トマト水煮缶 200 g
  • ★水 200 ml
  • ★醤油 大さじ 1/2
  • MCTオイル 大さじ 1
  • 塩・こしょう 少々

作り方
 

  • 玉ねぎ、ズッキーニ、キャベツを1cm角に切る。
  • 鍋に★と玉ねぎを入れて強火で熱し、煮たったらズッキーニ、キャベツ、シーフードミックスを入れて、中火で5分煮る。
  • 具に火が通ったら、火を止めてMCTオイルを入れ、塩・こしょうで味を整える。
  • お皿に盛り付けて完成。
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ケトジェニックダイエット

チーズオムレツ

ケトジェニックダイエット中にも役立つボリューミーなレシピです。オムレツの具材は、ブロッコリーやアスパラ、ズッキーニなどに代用も可能。肉や魚を組み合わせてもおいしくいただけます。
4.67 from 3 votes
調理時間 10 mins
材料(人分) 1

材料
  

  • 2
  • 生クリーム 大さじ 2
  • バター 大さじ 1/2
  • スライスチーズ 2
  • マッシュルーム 2
  • プチトマト 2
  • ほうれん草 1/2
  • クリームチーズ 大さじ 2

作り方
 

  • クリームチーズ以外の具材を食べやすい大きさにカットし、バターを熱したフライパンでしんなりするまで炒める。
  • 具材を一度皿にあげておく。卵と生クリームを混ぜ合わせ、卵液を作る。
  • 卵液をゆっくりフライパンに流し込み、蓋をして弱火でじっくり火を通す。
  • 卵に8割引か入ったらスライスチーズを卵の上に並べる。
  • すべての具材を卵の手前半分に敷き詰める。
  • 具材を乗せていない側の卵を、具材に被せるように折る。
  • さらに数分蓋をして、蒸したら完成!

コツ・ポイント

カロリー 約790Kcal
糖質 約8g
脂質 約65g
タンパク質 約40g
このレシピのキーワード ケトジェニック

MCTオイルで仕上げるサラダチキン

仕上げにMCTオイルに漬けることで、ジューシーな仕上がりになります。
4.86 from 7 votes
調理時間 1 d
材料(人分) 4

材料
  

  • 鶏胸肉 2
  • 大さじ 1
  • 砂糖 大さじ 1
  • 200 cc
  • MCTオイル 大さじ 1
  • ブラックペッパー 適量

作り方
 

  • 鶏胸肉の皮を剥いて、ポリ袋に胸肉、塩、砂糖、水を入れ、空気が入らないようにジップロックに入れて閉める。
  • 冷凍庫で1日寝かす。
  • ジップロックから出して、軽く洗い、新しいジップロックに1枚ずつ、なるべく空気が入らないように入れる。
  • お鍋にジップロックごと入れて、多めの水をはり、強火にかける。沸騰直前で蓋をして、火を止める。
  • お湯が水になるまで置いておく。
  • ジップロックから鶏胸肉を取り出し、MCTオイルをかけて真空状態にして冷蔵庫で保存する。
このレシピのキーワード MCTオイル, ケトジェニック

レシピで使ったMCTオイル

ケトジェニックダイエット中の食事例

ケトジェニックダイエットは肉や魚だけでなく、チーズやマヨネーズ、ナッツなどの摂取が可能です。
しかし、炭水化物を摂取しないケトジェニックダイエットでは、便秘がちになってしまう人もいます。そんな時は、無糖の漬け物やピクルスなどの発酵野菜を食事に取り入れてみましょう。水や無糖のお茶などを多めに摂取することも重要なポイントです。日中は小まめな水分補給を意識してみてください。

【朝】
・アボガドとゆで卵のサラダ
・ベーコン
・水切りヨーグルトのベリー(少量)乗せ
【昼】
・ブロッコリーとチーズのサラダ
・チキンのトマトスープ
【間食】
・ナッツ
・バターコーヒー
【夜】
・グリーンサラダ
・ピクルス
・サーモンのマヨネーズ焼き

ケトジェニックダイエットは痩せない?

ケトジェニックダイエットは痩せない?

ケトジェニックダイエットは医学的にも推奨されることの多い方法ですが、中には「痩せない」と感じる人もいるようです。 原因として考えられるのは、ケトン体の生成期間。ケトジェニックダイエットは短期集中で食事制限をしますが、ケトン体発生までには少なくとも数日~1週間はかかります。中にはもっと長くかかることもあり、目標期間内に痩せられなかった人もいるようです。
ケトジェニックダイエットでは、一度糖質を摂取してしまうと、再度ケトーシス状態に戻すために振り出しに戻ってしまいます。チートデイに糖質を多めに摂取してしまった場合は、痩せられないケースも多いのです。
また、ケトジェニックダイエットと運動を組み合わせることで、相乗効果が期待できるともいわれています。ケトジェニックダイエットのルールを守っていても痩せられない人や、一度で確実に成功したい人は、以下の項目も参考にしてみてください。

筋トレや有酸素運動を取り入れてみる

有酸素運動や筋トレと、ケトジェニックダイエットを組み合わせることで、相乗効果が期待できます。
ジョギングや水泳など、継続的に筋肉へ軽い負荷をかける有酸素運動。筋肉を動かすためのエネルギーである“体脂肪”が代謝されやすい運動方法です。特に、ケトン体の生成によって脂肪が優先的に燃焼される状態なら、相乗効果を期待できるということです。
ただし、有酸素運動は長時間おこなうと、筋肉自体をエネルギーに変換させようと分解活動が開始され、筋肉量が減ってしまいます。そのため、脂肪の燃焼が開始される20~30分ほどの有酸素運動がおすすめです。
また、ケトン体代謝の間は糖質が枯渇しているため、もともと筋肉が落ちやすい状態です。適度な筋トレを取り入れることで、筋肉量を保持しつつ脂肪を燃焼させることが可能となるのです。

停滞期の可能性も

ケトジェニックダイエットにも、停滞期と呼ばれる現象があります。ただし、カロリー制限などで用いられる停滞期とは少しニュアンスが異なります。
カロリー制限の停滞期とは、少ないカロリーに体の代謝が適応するために起こる現象。 しかし、ケトジェニックダイエットの場合、停滞期というよりも認識違いによる体重の停滞が多いようです。

ケトジェニックについてのQ&A

ケトジェニックダイエットとは何ですか?

 ケトジェニックダイエットとは、糖質を極端に減らし、脂質を多く摂ることで、体内でケトン体というエネルギー源を作り出すダイエット方法です。ケトン体は、糖質が不足すると、脂肪を分解して生成される物質で、脳や筋肉などにエネルギーを供給します。ケトジェニックダイエットでは、糖質の摂取量を1日50g以下に抑え、総カロリーの60%以上を脂質から摂ることが目標です。

ケトジェニックダイエットはどれくらいの期間で痩せますか?

ケトジェニックダイエットで痩せる期間は、個人差もありますが、一般的には2~4週間で効果を実感できると言われています。この期間であれば、身体がケトン体代謝に切り替わり、脂肪が消費されやすい状態になる可能性が高いです。また、副作用や栄養バランスの乱れなどのリスクも最小限に抑えられるとされています。

ケトジェニックダイエットで痩せないのはなぜですか?

ケトジェニックダイエットをしているにもかかわらず痩せない原因としては、知らずに糖質を摂取してしまっている可能性が考えられます。糖質は砂糖などの甘味だけでなく、人工の保存料や着色料などにも含まれていることがあります。そのため、ケトジェニック中はできるだけオーガニックの食材を選ぶのがおすすめです。 停滞期と感じたら、「脂質は足りているか」「糖質を取っていないか」などのポイントを再確認してみましょう。

ケトジェニックダイエットにおすすめの食材は何ですか?

ケトジェニックダイエットにおすすめの食材は、肉や魚、卵、チーズ、バター、ナッツなどの脂質が豊富な食材や、キャベツやブロッコリー、ほうれん草などの葉物野菜や、カリフラワー、ナス、キノコなどの花菜類や茸類などの糖質が少なくて栄養価が高い野菜、アボカドやベリー類などの糖質が少なくて抗酸化成分が豊富な果物です。

ケトジェニックダイエットでオーバーした糖質は有酸素運動運動などで帳消しにできますか?

有酸素運動では脂質がエネルギー源とされるため、糖質を帳消しにするのは難しいです。一度、ケトン体の生成がストップすれば、再度ケトーシス状態に戻すまでに数日かかります。

管理栄養士からのコメント

ダイエット法はさまざまありますが、糖質を制限することでうまくいく方、脂質を制限した方がいい方などいらっしゃるので、自分に合った方法を見つけていきたいですね。

管理栄養士プロフィール

安藤 ゆりえ

公式サイト

老人保健施設の管理栄養士を経て、健康を維持するためには若いうちからの食生活の大切さを実感。
2016年フリーランスとして活動を開始。レシピ開発や栄養指導、料理教室、食に関するコラムの執筆などを行っている。
また「食を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河のみりんや味噌などの伝統的な調味料の素晴らしさを伝えるセミナーなども開催。

食や栄養に関すること全般ですが特に
・調味料について(みりん、味噌や醤油などの製法やどんなものを選ぶと良いかなど)
・体に優しいスイーツの選び方、作り方
・ダイエットレシピの考案
・時短レシピの考案を得意としています。

ケトジェニックダイエットにおすすめのMCTオイル

かわしま屋では厳選した商品を揃えています。ケトジェニックダイエットに適した食材も扱っていますので、ぜひお試しください。

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この記事を書いた人

美容と健康に関心のあるアラサー。
食べることが好き。

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