温活の効果とは?自律神経やダイエットに良い理由を徹底解説

「冷え性がなかなか改善しない」「ダイエットしても痩せにくい」という方も多いのではないでしょうか。これらの不調は、体温の低下や自律神経の乱れが関係している可能性があります。
そこでおすすめなのが、体を温めて血流を巡らせる「温活」です。 温活は単なる寒さ対策ではありません。冷え性の改善はもちろん、自律神経を整え、代謝を高めて痩せやすい体を作るなど、医学的にも多くのメリットが期待できる健康法です。
この記事では、実際の研究データや科学的根拠をもとに、温活の具体的な効果と、今日から無理なく始められる「正しい実践法」をわかりやすく解説します。 根本から「冷えない体」を作るためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
温活に期待できる健康効果6選
体温を上げ血流を巡らせると、健康な体づくりの土台となります。ここでは、実際の研究データや科学的根拠に基づき、温活によって期待できる6つの健康効果を紹介します。
- 冷え性改善
- 免疫力アップ
- 自律神経の調整
- 肌トラブル防止
- ダイエットサポート
- お腹の不調解消
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
冷え性改善

温活は冷え性改善効果が期待できます。
温活によって物理的に体を温めると、収縮していた血管が広がり、手足の末端まで血液が届くのです。
また、温かさは緊張した神経を緩めるスイッチとなり、血管を収縮させる「交感神経」の過度な高ぶりを鎮めます。この「血流の改善」と「自律神経の調整」の相乗効果により、慢性的な冷えの改善につながります。
免疫力アップ

体を温めると、免疫力の上昇や維持にも役立ちます。
免疫細胞(白血球)は、血液に乗って全身を巡っており、体が冷えて血流が悪くなると、免疫細胞が体の隅々まで行き渡らず、機能自体も低下してしまいます。
研究によると、冷えによる「低体温・低酸素」の状態は、細胞のエネルギー源を作る「ミトコンドリア」の働きを弱めてしまうことが分かりました。さらに、ウイルスやがん細胞を退治する主役である「リンパ球」まで減らしてしまうため、病気を防ぐ力が著しく落ちてしまいます。
温活によって体を温め、血流を良くすると、リンパ球を活性化し、病気から体を守るための土台となるのです。
自律神経の調整
温活は、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
研究によると、冷え性の方の体は、心身を緊張させる「交感神経」が高ぶりすぎている状態にあり、この過度な緊張が血管を収縮させ、血流を滞らせてしまっているのです。
そこで入浴などを通して体を芯から温めると、心身をリラックスさせる「副交感神経」優位の状態へとスムーズに切り替わります。このように温活によって自律神経を整えると、不眠の改善や日々のストレス解消にも深くつながっていくのです。
肌トラブル防止

温活で血行が良くなると、肌の細胞に栄養を行き渡らせると同時に、老廃物の回収を早め、くすみや乾燥、吹き出物などのトラブルを防ぐ効果が期待できます。
美しい肌を作るために必要な酸素や栄養素は、すべて血液によって運ばれています。
また、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)も代謝の1つであるため、冷えによる代謝低下は大敵です。
実際の研究でも、『血流の良し悪し』が肌のくすみや透明感を左右する主要な因子であると報告されており、加齢によって血流が悪くなることが、肌の美しさを損なう一因とされています。
参考:皮膚と微小循環の血流 塚田弘行(1997)
肌のくすみの計測 金子治(1997)
ダイエットサポート

温活は、ダイエットをサポートする効果が期待できます。
ダイエットに重要な消費エネルギーの多くは、内臓を動かしたり体温を維持したりする「基礎代謝」によるものです。
実際の論文でも、加齢や無理な制限による基礎代謝の低下が、リバウンドや痩せにくい体を招く原因であると指摘されています。
よって、温活によって体を温め、高い代謝機能を維持することは、エネルギーを消費しやすい状態を作り、ダイエットの成功を支える基礎となります。
便秘の解消

胃腸の働きは、自律神経のバランスや体温と深く関わっており、体を温めると便秘の改善につながると期待されています。
研究によると、冷え性の方は交感神経が優位になりやすく、消化活動や腸の蠕動(ぜんどう)運動を担う副交感神経の働きの低下が明らかになっています。つまり、冷えによる自律神経の乱れが、腸の動きを鈍らせているのです。
さらに、便秘そのものが体温調節を乱し、不自然な体温上昇を引き起こすという報告もあり、「冷えが便秘を招き、便秘がさらに体温を乱す」という悪循環が懸念されます。
よって、 温活で体を温めると、血流を促すとともに、副交感神経のスイッチを入れ、排泄と体温のバランスを整えることにもつながります。
参考:冷え症の生理学的メカニズムについて 福岡知子(2022)
老齢者の便秘と体温の関係について 島田敏實(1992)
温活に効果的な方法4選

温活の効果を確実に引き出すためには、毎日の生活習慣を少し工夫するのが近道です。 ここでは、効果的に体を温める以下の4つの方法についてご紹介します。
- 食事で温活
- 運動で温活
- お風呂で温活
- 衣類で温活
それぞれについて詳しく見ていきましょう
食事で温活
食事での温活は、特別な道具がいらず、手軽に始められるのが魅力です。
まずは、体を内側から温める以下の食材を意識して選んでみましょう。
- 冬野菜(根菜類)
- たんぱく質(肉・魚・卵など)
- 発酵食品(納豆・味噌など)
実際の研究でも、冷えを感じやすい人は「野菜不足」や「麺類への偏り」があるという結果も出ています。 おすすめの取り入れ方は、具だくさんの味噌汁やスープです。不足しがちな野菜やたんぱく質を一度に摂ることができ、温かい汁物で体温も上がります。
さらに効果を高めたい時は、ショウガや唐辛子などのスパイスを少し足してみてください。代謝がよりスムーズになり、温かさが長続きします。


参考:若年女性の冷えと食および生活習慣との関連 山王丸靖子(2016)
香辛料辛味成分の機能に関する栄養生化学的研究 河田照雄(1992)
運動で温活
温活において、運動は最も効率的な方法です。 体を動かして熱を作り、効果的に全身が温まるからです。また、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、冷えにくい体に変わっていくため、長期的にも運動は温活に効果的だと言えるでしょう。
実際の研究でも、下半身を使う運動で、効果的に体温が上昇・維持されるという結果が出ています。さらに、60分間の持続運動を行うと、高い体温が維持されることも証明されています。よって、 大きな筋肉が集まる下半身をスクワットなどで刺激した後に、ウォーキングをすると、全身が効果的に温まるのです。この習慣で、根本から冷えにくい体を目指しましょう。
参考:若年女性における長時間一定負荷運動時の体温調節反応 : 基礎体温の高低差及び性周期からの検討 松崎愛(2006)
お風呂で温活
毎日シャワーで済ませてしまう方には、まずは入浴での温活がおすすめです。
研究によると、42℃のお湯に10分間浸かると、深部体温と血流速度が効果的に上がることが分かっています。
また、バスソルトなどの塩化物系の入浴剤を活用するのもおすすめです。これにより熱が逃げにくくなり、お風呂上がりの温かさが長続きします。
42℃が熱すぎると感じる方や、長時間浸かりたい方は、無理のない温度で調整してください。全身浴が苦手な方は、みぞおちまで浸かる半身浴や、テレビを見ながらできる足湯も良いでしょう。
参考:42℃入浴における体温と最高動脈血流速度の変化—温泉大浴槽入浴と家庭用浴槽入浴の比較— 島崎 博也(2018)
足浴が体温に及ぼす影響について 大滝周(2017)
衣類で温活
衣類による温活もおすすめです。ポイントは厚着をするのではなく「効率よく血液を温め、巡らせること」にあります。以下の点を意識すると効果的に温まります。
- 3つの首を温める
- お腹周りを温める
- 締め付けない服を選ぶ
まず意識したいのは、皮膚の近くを太い血管が通る「首・手首・足首」です。ここを覆うと、温まった血液が全身を巡り、効率よく体温を維持できます。
また、内臓が集まるお腹周りを温めるのは、胃腸の働きを助け、自律神経を整えるためにも欠かせません。
ただし、体を締め付ける服は、血流を阻害するだけでなく、保温材となる「空気の層」を押し潰して断熱効果を下げてしまいます。ゆとりのあるサイズ感で空気の層をふんわりと確保するのが、血流を守り、高い保温性を維持するポイントです。
参考:暑熱、寒冷環境下での作業に伴う健康リスクと予防方策 澤田晋一(2011)
温活効果を高めるポイント

温活の効果を十分に得るためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、研究結果に基づいた効果的な温活の実践方法をご紹介します。
継続的に行う
温活において最も大切なのは、すぐ止めずに継続することです。
実際の研究では、食事改善と運動を4週間継続することで、筋肉量が増え、冷えの自覚症状が改善したというデータがあります。
頑張りすぎると疲れてしまう場合は、週3回など、無理のない範囲内でも続けるのがおすすめです。コツコツと習慣化させ、冷えない体へと効果的に変えていきましょう。
参考:「隠れ肥満」若年女性に特徴的な食行動、代謝像の評価と肥満改善支援プログラムの開発 永井 成美(2008)
組み合わせて行う
温活の効果を最大化させるには、温活の手段を組み合わせて行うのが重要です。
実際の研究でも、食事改善と運動の組み合わせによって効率的に筋肉がつき、冷えの自覚症状が改善したという結果があります。また、運動後に休憩するよりも、運動後に入浴を行った方が、高い体温を長時間維持できたという結果が報告されています。
よって、効率の良い温活におすすめなのは、以下の3つを組み合わせる方法です。
1. 食事で熱の材料となる栄養を補給する
2. 運動で筋肉を刺激し熱を生み出す
3. 入浴・衣類で保温し熱を閉じ込める
この組み合わせで、体の温かさが続き、温活の効果を最大限に引き出せるでしょう。すべてを無理にやる必要はなく、「今日は食事と運動」「週末は運動と入浴」というように、できる範囲で2つ以上を組み合わせるだけでも、単発で行うよりずっと高い相乗効果が期待できます。
参考:「隠れ肥満」若年女性に特徴的な食行動、代謝像の評価と肥満改善支援プログラムの開発 永井 成美(2008)
運動後の疲労回復に及ぼす入浴効果に関する研究 宮川美帆(2003)
温活による健康効果を手に入れよう

温活は単に「寒さをしのぐ」ためだけのものではありません。 体温を上げて血流を巡らせるのは、免疫力や代謝を高めるだけでなく、自律神経を整えて、肌トラブルやダイエットもサポートしてくれます。
いきなり生活習慣を変えるのは難しいため、温かいスープを飲む、お風呂にゆっくり浸かるなど、無理なくできることから始めてみましょう。日々の温活の積み重ねが、数週間後、数ヶ月後には大きな変化につながります。今日から温活を始めて、ポカポカと快適な毎日を手に入れましょう。



