クローブとは?4つの効果効能・様々な使い方や簡単レシピご紹介

記事の監修

この記事は管理栄養士の方に監修していただいています

管理栄養士

影山敦久

管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。

名前は聞いたことがあるけど、クローブって一体何だろう?
あわせて、クローブの使い方や、クローブを利用して簡単に作れるレシピ、効果効能も知りたいと考えていませんか。

本記事では下記について解説します。

クローブとは

クローブとは

クローブ(clove・丁子)は、熱帯地方に生育している常緑樹の1つで、約20年で10m以上の高さにまで育ちます。
夏場と冬場の2回つぼみを収穫して利用します。
主にスリランカやインドネシア、マダガスカルやドミニカで育てられています。
つぼみ部分は濃い褐色をしており、甘い香りと舌を刺激するような独特の味をしており、
調味料としては、乾燥させたあとに使用します。
丁子や丁字と呼ばれることもあります。

クローブの特徴

クローブの特徴

クローブは調味料以外にも漢方薬にも使用され、厚生労働大臣認可の医薬品規格基準書である、日本薬局方にも記載のある、芳香健胃剤としても用いられています。
また、米国食品医薬品局(FDA)にて鎮痛作用が有効として、歯科での利用も認可されています。
さらには、アロマテラピーやタバコなど、幅広く利用されていますし、ゴキブリをはじめとした害虫が嫌がる成分が含まれていることから、防虫剤としても効果があるといわれています。

クローブの効果・効能

効果・効能

クローブを食事に摂り入れることで得られる効果効能は主に4つです。
順番に解説していきます。

効果・効能1 抗酸化作用

抗酸化作用

クローブに含まれるオイゲノールと呼ばれるフェノール物質は、抗酸化作用があることが確認されています。
抗酸化作用とは、フリーラジカルと呼ばれる活性酸素の1部を取り除いたり、効力を失わせたりします。
活性酸素とは、人が酸素を摂り入れていくなかで数%の割合で出来る物質で、ウイルスに攻撃したりといった効果もあり、免疫にも深く関わっています。
ただ、活性酸素が多すぎると、細胞自身にも攻撃を加えてしまい、細胞の本来の機能が失われてしまった結果、生活習慣病につながるといわれています。
この余分な活性酸素を取り除いてくれるのが抗酸化物質であり、抗酸化作用というものです。
クローブに含まれるオイゲノールを適宜摂り入れることで、アンチエイジングなどにもつながりますので、ぜひ料理にとり入れていきたいものです。

 

①NCBI:
Pharmacological and Toxicological Properties of Eugenol
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7227856/
②厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-040.html

効果・効能2 抗菌作用

抗菌作用

クローブに含まれるオイゲノールという成分には、食中毒菌である黄色ブドウ球菌などの増殖を抑える効果が報告されています。
黄色ブドウ球菌は、グラム陽性球菌で通性嫌気性であり、食中毒菌の中では1番耐塩性が高く、食塩濃度が15%であっても増殖することができる上に、35℃から40℃の間でもっとも増殖してしまいますので、特に夏場は要注意です。
さらに、黄色ブドウ球菌が作り出す毒素は100℃で130分加熱しなければ無毒化されないので、通常の調理方法では取り除くことが困難です。
体内に入ると数時間程度の潜伏期を経て、下痢や嘔吐、腹痛や筋肉のふるえなどの症状があらわれます。
黄色ブドウ球菌が原因での、食中毒発生数自体は減少傾向にありますが、引き続き注意が必要でしょう。
各料理にクローブを加えるメリットは、香り付けや味付けだけではなく、抗菌作用もかねるという側面もしっかりと享受していきたいものです。

 

①NCBI:
Pharmacological and Toxicological Properties of Eugenol
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7227856/
②参考書籍:医歯薬出版株式会社・食品の安全性と衛生管理

効果・効能3 免疫を調整する

免疫を調整する

またまだ研究段階であり、研究者の間でも意見が分かれていますが、クローブに含まれるオイゲノールという成分によって、免疫を調整できる可能性があるといわれています。
具体的には、動物実験において、自己免疫疾患の1つである関節リウマチの症状が改善されていき、炎症を起こす物質の活性を低下させるという研究報告がありました。
ただ、あくまで動物実験なので、そのままヒトに当てはまるわけではありませんが、今後の研究によっては、オイゲノールの有効性が確立される日がくる可能性も否定できません。
関節リウマチは数十万人いるとされ、慢性の炎症性の疾病に分類されており、症状が進むと関節の機能低下をともない、日常動作にも支障をきたすようになります。
関節リウマチによって骨が破壊される程度は、発症してから1年がもっとも大きいとされていますので、早期治療が求められている疾患でもあります。
治療方法としては、理学や手術、薬物療法を複合的に行います。
クローブに含まれるオイゲノールが、実際にヒトでも関節リウマチの症状を改善するのか、という問題の実験実証が望まれるところです。

 

①National Library of Medicine
Anti-arthritic Effect of Eugenol on Collagen-Induced Arthritis Experimental Model
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23037170/
②厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-10.pdf

効果・効能4 細胞を良い状態に保つ

細胞を良い状態に保つ

まだまだ研究段階であり、研究者の間でも意見が分かれていますが、クローブに含まれるオイゲノールには、悪い細胞の増殖を間接的に抑える効果があった、とする研究報告があります。
もう少し噛み砕くと、細胞が増殖するために必要な情報をコピーする役割のNF-kB(エヌエフカッパービー)を抑制することで、細胞が増殖することができないように働きかけます。
特に悪性の腫瘍にはNF-kBが深く関与しているといわれていますので、今後さらに研究が進んでいくと、悪性新生物などにも貢献できる日がくるかも知れません。
悪性新生物は日本の総死亡の30%を占めているといわれており、肺がんや胃がん、大腸がんが主に台頭してきています。
がんのリスクとして重要なのは、喫煙と食べ物といわれています。
がんの発生原因の半数前後は食べ物にあるという研究も海外ではあるようです。
食べ物の重要性を今一度認識しなおし、健康に寿命が伸ばせるように普段の何気ない食事から意識していきたいものです。

 

①NCBI:
Pharmacological and Toxicological Properties of Eugenol
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7227856/
②厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b9.html

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クローブの料理における使い方

クローブの料理における使い方

調味料としてのクローブはさまざまな使い方があります。
ホットワインやピクルス、シチューやスープ、お菓子などにも使えます。
肉独特の臭みを消す効果があるため、豚肉や羊肉にもホールのクローブを直接刺し、食べる直前に抜くと良いでしょう。
料理に使用する際の注意点としては、辛味や苦味がありますので、入れすぎないようにします。
料理を作る際に少量入れてみて、足りないようであれば次回作る際にクローブを足してみる、というようにすると分量を入れすぎることなく美味しく調理できます。

クローブを使用した簡単レシピ

クローブを使用した、簡単に出来るレシピをご紹介します。

クローブ入りポトフ

クローブを使ったシンプルなポトフです。
クローブの香りが食欲をそそります。
好きな野菜を加えてアレンジしてみると良いでしょう。
材料2人分
調理時間20

クローブ入りポトフ

 材料

にんじん
2分の1本
じゃがいも
1個
たまねぎ
2分の1個
ブロッコリー
1茎
少々
クローブ
2本
ウインナー
4本

 つくり方

1
じゃがいもを食べやすい大きさに切って水につけておく。
2
たまねぎは半分に切ってクローブを刺しておく。
3
にんじんとブロッコリーを食べやすい大きさに切る。
4
1、2、3とウインナーを合わせて、かぶる程度の水を加えて煮る。
5
クローブを取り除いて、塩で味付けをして完成。

お手製ジンジャエール

クローブを中心とした香りやスパイシーな風味が、大人向けのジンジャエールです。
スパイスはお好みで調節していただき、カルダモンを加えても良いでしょう。
時間はかかりますが、市販品では味わえない特製ジンジャエールです。
材料500ミリリットル分
調理時間1(生姜からエキスを出す時間含む)

お手製ジンジャエール

 材料

しょうが
500グラム
黒砂糖
250グラム
シナモンスティック
1本
ブラックペッパー
少々
クローブ
10本
350cc
レモン
1個

 つくり方

1
洗ったしょうがを皮つきのまま2ミリ程度の厚さに切ります。
2
鍋にしょうがと黒砂糖、シナモンスティックとブラックペッパー、クローブを入れて1晩つけておきます。
3
2にレモン汁と水を加えてから10分程度火にかけて、その間アクを取り除きます。
4
3をこして、冷ましたら完成です。

スペアリブのクローブ風味

時間はかかりますが、調理方法自体は混ぜる、寝かす、焼くだけなので非常にシンプルですが、クローブの香りが加わり、美味しく頂けます。
彩りのためにレタスなどを添えても良いです。
糖分が気になる方は、ハチミツのかわりにオリゴ糖を加えるのもおすすめです。
短時間で作りたい方は、豚バラ肉を漬ける時間を短縮しても良いでしょう。
材料2人分
調理時間7時間(肉に調味液をつけこむ時間含む)

スペアリブのクローブ風味

 材料

豚バラ肉(骨付き)
300グラム
塩コショウ
少々
しょうゆ
大さじ2
大さじ3
ハチミツ
大さじ2
すりおろしにんにく及びしょうが
小さじ1
ごま油
大さじ1
クローブ
2本

 つくり方

1
豚バラ肉の骨にそって切り込みを入れておき、両面に対して塩とコショウをまぶしておく。
2
しょうゆ、酒、ハチミツ、すりおろしにんにく、しょうが、クローブを合わせてポリ袋などにいれておく。
3
2に1をつけておき、6時間程度冷蔵庫で寝かせる。
4
フライパンにごま油を加えて、豚バラ肉だけ取り出して両面に焼き色をつける。
5
4に2のタレを加えて10分程度煮込み、クローブを取り除いて完成です。

クローブについてのQ&A

クローブについてよく聞かれる疑問をQ&A方式で回答していきます。

ハーブティーに使えますか?
オレンジピールにプラスすると、良く合いますのでおすすめです。
防虫効果がありますか?
ゴキブリが嫌がる成分が含まれているといわれています。
クローブの刺激が苦手です。
クローブを焼いたり煮たりすることで、刺激が落ち着き、まろやかになるので食べやすくなると思います。
料理に使う目安はどのくらいですか?
入れすぎた結果、料理の風味自体を損なってもいけませんので、少量から入れ始め、足りないようであればプラスする、という方法が良いです。
お酒にも使えますか?
ホットワインにも使用すると香りが立つのでおすすめです。

●管理栄養士からのコメント

クローブとは、熱帯地方に生育している常緑樹になります。
クローブの特徴としては、漢方やアロマ、タバコや鎮痛剤としても利用されています。
クローブの料理における使い方は、特に肉の臭み消しが有効です。
クローブの効果効能としては下記になります。

  • ・抗酸化作用
  • ・抗菌作用
  • ・免疫を調整する
  • ・細胞を良い状態に保つ

毎日の食生活の中にクローブをとり入れて、健康に生きるキッカケにしてみてはいかがでしょうか。

稲尾 貴子

管理栄養士プロフィール

◎影山敦久

管理栄養士、栄養教諭。子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に栄養指導や料理教室を行うかたわら、特定保健指導にも携わる。得意分野はダイエットとスポーツ栄養。

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この記事を書いた人

パン作りと温泉をこよなく愛する2児の母。老後は伊豆で大きな犬と暮らすのが夢です。豆乳が好き、猫は苦手。