添加物とは？食品に対する役割や安全性について

添加物ってなに？

添加物とは、主に食品を製造する過程で加えられる物質のことを指します。これらは「食品の品質を保つため」「風味や見た目を良くるため」などの目的で使用されています。一方で、食品の添加物については安全性や健康への影響について様々な意見があり、消費者の間で不安に思う要因にもなっています。この記事では、食品添加物の定義と分類、その役割と安全性について解説します。

食品添加物の定義について

 食品添加物は、食品の製造や加工、調理や保存、包装などの段階で意図的に加えることが多く、添加物をそのままの状態で食べることはほとんどありません。食品に対して特定の効果を与えるために使用されます。例えば、食品の変色を防いだり、食品の香り、味、形、質感を整えることなどに使われます。
食品添加物には、自然界に存在するものと人工的に作られたものがあります。自然界に存在するものには、ビタミンや酵素、香辛料などがあります。人工的に作られたものには、着色料や甘味料、保存料などがあります。
食品添加物の種類は数百種類にも及びます。

食品添加物のさまざまな分類

 食品添加物はその性質や目的により、大きく分類することができます。一般的には、保存料、着色料、香料、増粘安定剤、酸味料、甘味料などがあります。その用途を簡単に見てみましょう。
 保存料は食品の腐敗を防ぐために使用され、着色料は食品の色を調整するために使用されます。香料は食品の香りを良くするため、増粘安定剤は食品の質感を調整するために使用されます。酸味料は食品の酸味を調整し、甘味料は食品の甘さを調整するために使用されます。

※参照　一般社団法人日本添加物協会：食品添加物の種類と用途例

食品添加物の役割

 食品添加物は、食品の製造過程や保存中に加えられる物質で、食品の品質を保つため、風味を向上させるため、または食品の見た目を良くするために使用されます。しかし、食品添加物の役割はこれだけにとどまりません。それでは、具体的に食品添加物が果たす役割について詳しく見ていきましょう。

 食品添加物が果たす役割とは？

食品添加物には、食品の保存性や品質を高めるために使われるものがあります。これらは、食品の腐敗や変質を防いだり、食品の風味や色、質感を良くしたりする効果があります。例えば、防腐剤は食品に含まれる細菌やカビの増殖を抑え、酸化防止剤は食品に含まれる油脂やビタミンなどの酸化を防ぎます。また、乳化剤は油と水の混合を安定させ、安定化剤は食品の形や粘度を保ちます。

食品添加物のメリット

食品添加物は、食品の品質を維持し保存期間を延ばすことで流通の利便性が高まり、食品の供給の安定化にも貢献しています。これにより、食品の廃棄量を減らし、食品ロスを防ぐことができます。また、風味や見た目を向上させることで、食品の消費を促進し、食事の楽しみを増やす役割も果たしています。添加物によって食品の種類や選択肢が増えることで、食生活が豊かになるという利点もあります。
これらの効果は経済の活性化にも繋がります。

食品添加物による食の豊かさとは？

今や 添加物の役割は、私たちの食生活を豊かにする要素のひとつになっています。例えば、調理済みの食品は、忙しい時もすぐに食べることができて便利ですが、添加物を使っていなければ、食品はすぐに腐ってしまい、保存することは難しくなります。しかし、添加物のおかげで、私たちは食品をいつでも購入し食べることができています。食品添加物の役割により、私たちの食生活は豊かで多様なものになります。食品添加物がなければ、私たちの食生活はとても限定的になり、食品の種類や風味、保存性などに制約が生じることになります。

添加物を使っていない商品のご紹介

食品添加物の安全性について

 食品添加物は、食品の品質を保つだけでなく、食品の風味や見た目を改善し、消費者の食事体験を豊かにする役割を果たしています。しかし、食品添加物の使用は適切な管理が必要で、その安全性について常に確認されるべきものでもあります。

食品添加物の安全性に対する調査結果は？

 食品添加物の安全性についての調査結果は、一般的には食品添加物が人体に悪影響を及ぼすことは少ないとされています。世界保健機関（WHO）や食品医薬品局（FDA）などの機関は、食品添加物が人体に及ぼす影響を科学的に評価して、その結果に基づいて食品添加物の使用を許可または禁止しています。
その結果、市場に出回っている食品添加物は、一般的には人体に安全とされています。

※参照　WHO response：Evaluating the health risk of food additives

 食品添加物の安全性を確保するための取り組みとは？

 食品添加物の安全性を確保するための取り組みは、主に政府や関連機関によって行われています。これらの機関は、食品添加物の安全性を評価し、その使用を規制する役割を果たしています。

 また、食品製造業者も、食品添加物の安全性を確保するための取り組みを行っています。これには、食品添加物の適切な使用や、食品添加物の安全性に関する情報の提供などが含まれます。

 これらの取り組みにより、食品添加物の安全性は確保されていますが、私たち消費者も、食品添加物の安全性について理解し、適切に食品を選択をすることが大切です。

※参照　厚生労働省: 食品添加物

食品添加物についてのQ＆A

食品添加物の使用はどのように規制されていますか？

食品添加物の使用は、食品衛生法や食品添加物使用基準などの法律や規則によって規制されています。これらは、食品添加物の種類や使用目的、使用量や使用方法などを定めており、食品製造業者はこれらに従って食品添加物を使用しなければなりません。また、食品添加物の安全性は定期的に見直され、必要に応じて追加や削除などの変更が行われます。

食品添加物の安全性評価にはどのような方法が使われていますか？

食品添加物の安全性評価には、主に動物実験や細胞実験などの科学的な方法が使われています。これらの方法では、食品添加物が人体に及ぼす影響を模擬し、その毒性や発がん性などを調べます。また、人間に直接食品添加物を摂取させる臨床試験も行われることがあります。これらの方法により、食品添加物の安全性は科学的に判断されます。

食品添加物を摂りすぎるとどうなりますか？

食品添加物を摂りすぎると、体内で代謝されずに蓄積されたり、他の物質と反応して有害な物質を生成したりする可能性があります。これらは、消化器官や肝臓、腎臓などの機能に影響を与えたり、アレルギーや発がん性などのリスクを高めたりする恐れがあります。しかし、一般的には食品添加物は適切な量で使用されており、摂りすぎることは少ないと考えられます。

食品添加物の複合影響は、どのような方法で評価されているのですか？

食品添加物の複合影響は、主に以下の二つの方法で評価されています。

•  文献調査：過去に行われた食品添加物の複合影響に関する研究や報告を収集し、その結果や考察を分析する方法です。

•  リスク評価：食品添加物の摂取量や暴露レベル、毒性データなどをもとに、食品添加物の複合影響による健康リスクを定量的または定性的に評価する方法です。

※参照　内閣府食品安全委員会：食品添加物の複合影響に関する情報収集調査

添加物を使っていない商品のご紹介

 まとめ

食品添加物は、食品の品質や風味を保つために使用される物質で、保存料や着色料など様々な種類があり、食品の保存期間を延ばしたり、食生活を豊かにしたりする役割があることが分かりました。食品添加物は安全性評価を受けていますが、過剰摂取やアレルギー反応に注意する必要があります。スーパーなどで食品のラベルを見て、どのような添加物が含まれているのかを確認することから始めてみてはいかがでしょうか。