「干し野菜の実力を知る」ワークショップ

野菜の実力を知るワークショップ

干し野菜の専門家」廣田有希さんによる「野菜の実力を知るワークショップ」レポート

干し野菜の専門家の廣田有希さんによる「干し野菜の実力を知るワークショップ」
に参加をしてきました。

このワークショップでは、干し野菜の作り方・保存のしかた・調理例など、
翌日から早速干し野菜がはじめられるような、具体的なお話がうかがえました。

途中、廣田さん特製干し野菜の試食をいただきながら、干し野菜の魅力を知ることができました。

ワークショップ講師のご紹介

ワークショップの開催場所は西荻窪にある「醗酵食専門カフェ 釀(かもし)カフェ」。

釀カフェでは毎週、エッジの効いたワークショップが開かれています。
ここでのワークショップは個人的に興味があるものばかりで(官足法とか
ぬか漬けとかみりんのワークショップとか)以前からとても気になっていました。

今回、お邪魔できてとても嬉しかったです。

廣田有希さん

プロフィール

◎廣田有希

干し野菜研究室 室長 /料理道具のつきじ常陸屋 アドバイザー/酒美土場 フードディレクター
干し野菜を通じての“太陽を感じる生活”で、自然と人とが居心地よい暮らしになるよう、国内外にメッセージを発信し続けている。
著書に『干し野菜は太陽の味』(常陸屋)『干し野菜をはじめよう』(文藝春秋)など。

*写真:産経新聞社提供

▼公式サイト
https://www.sunnylifelab.com

 

店長の品田和義さん

プロフィール

◎品田 和義

西荻窪駅から徒歩10分位のところにある醗酵食専門カフェ「釀(かもし)カフェ」店長。
カフェスペースだけでなく、発酵関連のワークショップなども開催しています。

▼公式facebook
https://www.facebook.com/pg/kamoshi.cafe

店長の品田和義さん。
御本人も干し野菜をやってらっしゃいます。干し野菜をはじめてから食生活ががらっと変わったとの事。

品田さんはかわしま屋も良く利用してくださっています。

ワークショップは、廣田さんがなぜ干し野菜に夢中になったか 、という話から始まりました。

とある農家の方に出会い、そこで作られたトマトを試しに盆ざるで干してみた。

それがあまりにも甘く美味しかった。そこから干し野菜の魅力にどんどんハマっていった。

今では干し野菜の専門家として、干し野菜の良さをみんなに伝えている。

これが廣田さんの干し野菜との関係性です。

できるだけ長く愛着を持てるような道具(干しかご)も開発していらっしゃいます。

干し野菜とは

干し野菜とは、野菜やきのこを天日で干したもの。

中でも水分が残っていたり、半生な状態のものを干し野菜と呼びます。(厳密に言えば、切り干し大根のような乾物とは異なります。)

天日で干すだけで素材がおいしくなり、いつもの料理をさらに美味しく仕上げてくれます。

干し野菜とは

干し野菜についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
ぜひ合わせてご覧ください。

麹とは

簡単干し野菜の作り方使い方|かわしま屋コンテンツ
干し野菜におすすめの野菜や干し野菜を使ったレシピもご紹介。
旬の野菜をより楽しめる、干し野菜の作り方や使い方、メリットなどをまとめています。
干し野菜の作り方の記事を見る

干し野菜の魅力

干し野菜の魅力を廣田さんと品田さんに語っていただきました。

干し野菜の魅力1 野菜が美味しくなる

野菜を切って、太陽の下で1日干すだけ。たったそれだけで野菜が 甘く、旨みが増します。

食感も良くなり、野菜特有の青臭さも軽減されます。

野菜の皮や菜っ葉の部分などいままで捨てていたところも美味しく食べられるようになります。

野菜のクセが無くなり、他の素材との相性も良くなるので料理のレパートリーも増します。

 

野菜が美味しくなる

干し野菜の魅力2 調理がラク

すぐに使える状態で干しておけば、料理するときに包丁やまな板を使わなくてよいのでラクです。

面取りも不要。

さらに火の通りも早いです。

疲れて帰って来たときでも、干し野菜があれば簡単に汁物や炒めものがつくれて助かります。

面取り:メンドリ。野菜の切口の角を浅くそいで、丸く仕上げること。料理が綺麗に仕上がり、煮くずれも防止できる。

 

調理がラク

干し野菜の魅力3 ヘルシー&エコ

野菜を干すと旨味が増し、調味料が要らなくなり、薄味で満足できます。

食感が強くなり、自然と良く噛むようになるので満腹感も得られやすいです。

油が汚れにくく、ヘタや種も美味しく食べられるようになります。

野菜の皮や菜っ葉の部分などいままで捨てていたところも美味しく食べられるのもエコで魅力的です。

 

ヘルシー&エコ

野菜の干し方

野菜を洗い、水気を拭き取り、使うサイズに切ります。それを干し、日が沈むまでに取り込む。これが野菜の干し方です。

野菜を干し方

干す野菜は旬のものがおすすめ。美味しいし、安く手に入りやすい。

旬の時期でない野菜(特に青菜)は美味しく仕上がらないこともあります。

使う野菜は鮮度の良いものを。サラダと同じ感覚です。干し野菜も鮮度の良いものだとより美味しく仕上がります。鮮度の悪いものは、干し野菜にしてもそれほど美味しくならないこともあります。

野菜は、できるだけ無肥料・無農薬のものを使いましょう。安心して皮ごと食べられます。

ぜひ、自分が好きな野菜(そのまま食べても美味しい。できればお気に入りの農家のもの)を使ってみてください。

野菜を干す時間

野菜を干す時間は、「季節」「天候」「湿度」「野菜の水分量」「野菜の大きさ」「干す場所(環境)」によって大きく異なります。

同じ農家の野菜でも個体差があり、水分量の違いなどから干し時間も変わります。

まずは1日干してみて、感覚を掴んでみてください。

干し時間の目安
・野菜の表面がさらさらで白っぽくなる
・皮目がしわしわになる
・くにゃくにゃになる

これを目安に干し時間を調整してみてください。

野菜はできれば天気の良い日の朝から干しましょう。

朝の太陽の力なのか、干し野菜がより美味しく感じます。

曇りの日にはなるべく干さないのが良いでしょう。

乾きづらいし、美味しくなりづらいです。晴れた日だと、野菜がからっと気持ちよく干し上がります。

自然のお日様風で乾かした野菜は、味や風味がひとしおです。

乾燥機での仕上がりと味がだいぶ違います。

厚く切った野菜を干すときは、たまにひっくり返しましょう。

裏表均等に乾きます。

野菜を干す時間

まずは自宅に有るボウルやざる、ケーキクーラーなどをつかって干してみましょう。

干し野菜を日々続けられると思ったら、便利な道具を揃えても良いでしょう。

盆ざると干しカゴがあれば風が強い日でも、野菜が飛ばないし虫もつかないので便利です。

干し野菜の注意点

干し野菜

トマトは種を取りましょう。そのままでも干せますが、傷んでしまった場合には、野菜は、新聞紙やキッチンペーパーは敷かずに、ざるやかごに直接置きましょう。

風通しの良い場所におき、たまにひっくり返すのがコツです。

薄切りの野菜を干すのはデリケートなので注意が必要。

半生にしようとしてもあっというまにからっからになってしまうこともある。

特にきゅうりは要注意。大きく切るか、干し時間を短くしましょう。

なお、からっからになった野菜でも、水に浸せば使えます。そのままスープにいれても使えます。

オイルスプレー(オイル用の霧吹き)でオイルをかけて、オーブンで1分ぐらい焼くと美味しいスナックのようになります。

干し野菜の保存方法と使い方

干し野菜は干し具合によって保存方法が異なります。

干し野菜

半生干しの場合

ジップロックなどの保存袋にいれて、冷蔵庫で保存しましょう。

3-5日で食べきりましょう。干したてが一番美味しく食べられます。

水気が多い野菜はキッチンペーパーで包んでおきましょう。

野菜によっては冷凍が可能です。

冷凍庫で保存する場合はしっかり空気を抜いて密閉して容器で保存しましょう。

その場合は使うサイズに切り分けて保存するのがおすすめです。

保存した干し野菜はいつもどおりお料理に使えます。

弱火から中火で調理するのがポイントです。

からから干しの場合

保存袋や瓶にいれて保存しましょう。

乾燥剤を使えばより長持ちします。非常食にもなります。

スープや汁物にはそのまま入れて使えるのでおすすめです。

サラダに使う場合は一度水で戻してから使いましょう。

炊き込みご飯にいれても美味しいです。

お米に干し野菜とお塩を入れて炊けば、美味しい炊き込みごはんが出来上がります。

干し野菜料理

 

干し野菜料理

 

干し野菜料理

干し野菜のワークショップ概要

干すのが楽しくなる、太陽が好きになる干し野菜講座です。

今回は干し野菜づくりの楽しさを広める活動をされている「干し野菜専門家 廣田有希さん」をお招きしての実践型講座です。

講師;廣田 有希さん
干し野菜の専門家、フードコーディネーター、料理道具屋三代目。
http://www.hirotayuki.com/?page_id=1304

概要

場所 醗酵食専門カフェ 釀(かもし)カフェ杉並区西荻北4ー35ー6 カーサ藤江1階
電話 03-6913-5888
開催日 2019年2月15日(金)
時間 10:30〜13:00
詳細

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この記事を書いた人

東京都出身。酉年生まれ。2児の父。趣味は読書と散歩と足のつぼ押し。
洗濯物をたたむのが苦手。煮豆と井上陽水が好き。