甘酒のデメリット|健康に悪い?妊婦・糖尿病でも飲めるのか解説

甘酒は「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養が豊富な飲み物として人気があります。実際、甘酒は腸内環境の改善や疲労回復、妊娠中の栄養補給など、さまざまな効果が期待できる発酵飲料です。
その一方で、糖質やカロリーが高く、種類によってはアルコールを含むことなどがデメリットにつながる場合もあります。特に妊婦さんや糖尿病などの持病を抱える方は、飲んでも大丈夫なのか不安な方も多いでしょう。
この記事では、甘酒のデメリットや注意点を中心に、妊婦や糖尿病の方でも飲めるのかについて分かりやすく解説します。不安を取り除いて健康的に甘酒を取り入れるための参考に、ぜひ最後までご覧ください。
甘酒は健康に悪い?甘酒のデメリットとは

甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養価が高く、健康に良いイメージを持たれる方も多いでしょう。体にうれしい効果が期待できる一方で、飲み方や体質によってはデメリットにつながる場合もあります。
ここでは甘酒を取り入れる際に注意したい3つのデメリットについて解説します。
- 糖質が多く血糖値が上がりやすい
- 飲みすぎは肥満の原因になる
- アルコールを含むものもある
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
糖質が多く血糖値が上がりやすい
米麹甘酒は米を原料として作られており、ブドウ糖を豊富に含むため血糖値を上げやすい飲み物です。
甘酒1杯(150〜200ml)には約27〜36gの糖質が含まれ、茶碗1杯分のご飯とほぼ同じ量に相当します。特に甘み成分であるブドウ糖は吸収が早いため、短時間で血糖値を上げやすいのが特徴です。
適量であれば問題はありませんが、血糖値の管理が必要な人は飲む量やタイミングに注意する必要があるでしょう。
飲みすぎは肥満の原因になる
甘酒は「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養豊富ですが、カロリーも高めなため、注意が必要です。
米麹甘酒のカロリーは100mlあたり約80kcal前後あり、同量のコーラ(約45kcal)よりも高カロリーです。飲みすぎるとカロリー過多となり、肥満や体重増加につながる恐れがあります。
一方で、適量であれば疲労回復や腸内環境の改善、美肌効果など、嬉しい作用も期待できます。安心して取り入れるには、1日100〜200mlほどにとどめ、間食やおやつの代わりに楽しむのがおすすめです。
参考:文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
美味しいだけじゃない我が国の伝統甘味飲料「麴甘酒」 倉橋敦(2023)
アルコールを含むものもある
甘酒には大きく分けて「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類があり、酒粕甘酒には微量のアルコールが残っている場合があります。
酒粕甘酒のアルコール度数は1%以下と微量ですが、手作りでは濃さや加熱具合に差があり、市販品よりも高い濃度になってしまう場合もあります。
よって、アルコールの影響が心配な方には、ノンアルコールの米麹甘酒を選ぶのがおすすめです。特にアルコールに弱い方や肝機能に不安がある方は、成分表示を確認し、米麹のみを使ったものを選ぶとより安全でしょう。
参考:農林水産省 甘酒
酒粕の機能特性とそれを活かした商品開発 峰時俊貴(2014)
甘酒は妊婦が飲んでも大丈夫?

甘酒はアルコールが含まれているイメージもあり、妊娠中でも飲めるのか気になる方は多いでしょう。また、妊娠糖尿病と診断されている方は血糖値への影響も気になります。
ここでは、妊婦さんが甘酒を取り入れる際に知っておきたいポイントを3つご紹介します。
- 米麹の甘酒を適量であれば大丈夫
- 酒粕の甘酒は避けたほうが安心
- 妊娠糖尿病の方は注意が必要
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
米麹の甘酒を適量であれば大丈夫
米麹から作られる甘酒はアルコールを一切含まないため、妊婦さんでも安心して飲めます。
米麹の甘酒には、オリゴ糖や食物繊維、ビタミンB群、葉酸などが含まれています。「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養価が高く、妊娠中の栄養補給にも役立つ飲み物といえるでしょう。
ただし、飲みすぎるとカロリーや糖分の過剰摂取につながるため、1日コップ1杯(100~200㎖)程度を目安にすると安心です。
酒粕の甘酒は避けたほうが安心
酒粕を原料とする甘酒には約0.3~0.8%程度と、微量ながらアルコールが残っているため、妊娠中は避けた方が安心です。市販の「ノンアルコール」表示は酒税法上1%未満なら許されるため、実際にはアルコールが含まれている場合があります。
妊娠中に甘酒を選ぶ際は、必ず原材料を確認し、「米麹」と記載されているものを選ぶようにしましょう。

妊娠糖尿病の方は注意が必要
妊娠糖尿病の方が甘酒を飲むときは、特に注意が必要です。
甘酒はブドウ糖を多く含み吸収が早いため、短時間で血糖値を上げやすい特徴があります。実際の研究では、甘酒を摂取した糖尿病患者の一部で血糖値が急上昇したと報告されています。
妊娠糖尿病は血糖値が上がりやすいため、間食に置き換えたり豆乳や水で薄めたりすると上昇を抑えやすくなるのでおすすめです。
ただし、反応には個人差が大きいため、不安がある場合は自己判断せず、必ず医師や管理栄養士に相談し、自分の体調に合わせた摂取方法を確認しましょう。
参考:甘酒が血糖値と血中インスリン値に及ぼす影響 住吉和(2017)
甘酒を飲んではいけない病気とは?

甘酒は基本的に健康に良い飲み物ですが、持病がある方や体質によっては、思わぬリスクにつながることもあります。
ここでは、甘酒の摂取に注意が必要な病気として代表的なものを3つご紹介します。
- 糖尿病
- 腎臓病
- 肝疾患・アルコール不耐症
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
糖尿病
米麹甘酒は砂糖は不使用ですが、ブドウ糖やオリゴ糖などの糖質を豊富に含むため、糖尿病の方は注意が必要です。
実際の研究では、甘酒を摂取した糖尿病患者の一部で血糖値が急上昇したと報告されています。個人差はありますが、糖尿病患者や予備群では血糖コントロールを悪化させる可能性があります。
甘酒を飲む際は、主治医や管理栄養士に相談し、少量から試しましょう。
参考:甘酒が血糖値と血中インスリン値に及ぼす影響 住吉和(2017)
腎臓病
腎臓病や透析中の人は、甘酒を自己判断で飲むのは避けましょう。
米麹甘酒にはカリウムやリンが少量ながら含まれており、腎臓に負担をかける恐れがあります。さらに糖尿病性腎症を持つ人では、甘酒に含まれる糖質によって血糖コントロールが乱れ、腎臓への影響が大きくなる可能性もあります。
飲む場合は必ず主治医や管理栄養士に相談し、安全を確認することが必要です。
肝疾患・アルコール不耐症
肝疾患やお酒に弱い体質の人は、酒粕の甘酒は避けたほうが良いでしょう。
酒粕で作られた甘酒には微量のアルコールが残っており、肝臓に負担をかけたり、アルコールに敏感な人では頭痛や吐き気の原因になる可能性があります。
よって、甘酒を楽しむのであれば、酒粕甘酒ではなく、「米麹甘酒」を選びましょう。
参考:浜松医科大学 肝疾患連携相談室 食事や生活について
農林水産省 甘酒
酒粕の機能特性とそれを活かした商品開発 峰時俊貴(2014)



