【フライパンを吟味.2】使い捨てない!鉄のフライパンのすすめ

フライパンを吟味2

一生付き合える「鉄」のフライパンとの出会い


長年、フッ素加工のフライパンを愛用している私ですが、2~3年で買い替えが必要なことと、意外と大きなゴミになってしまうことから、ずっと長く使えるフライパンが欲しいと思っていました。

そこで、長く使えると言われている「鉄」のフライパンを購入。

しかし、これまでフッ素加工のフライパンしか使った事のない私は、その扱いにくさに完敗。
焼いた餃子はすぐに真っ黒に焦げてしまい、おまけにこびり付いて剥がれない。
正直、もっと簡単に扱えるものと思っていたので、ショックでした。

今思えば、鉄のフライパンは、熱伝導率がフッ素のものとは大違いなので火加減の調節を理解していないことが原因なのですが・・。
(フッ素樹脂加工のフライパンの熱伝導率は鉄の217分の1だそうです)

野菜炒めのでき上がりに感動!

フッ素のフライパンで野菜炒めを作ると、いつもべちゃっとした仕上がりでした。
ある日、鉄のフライパンで野菜炒めを作ってみたところ、なにこれ!と自分でもびっくりするほど、シャキシャキで野菜のうま味がしっかりとした、美味しい野菜炒めができたのです。

それ以来、鉄のフライパンの出番が少しずつ増え、今では我が家の主役となりつつあります。
「フライパンを捨てる」という行為から解放されたのが何より嬉しいです。


鉄のフライパンをおすすめする理由


中華料理に限らず、ステーキや餃子、焼きそばなども料理人の多くは鉄製を選んでいます。
どうして鉄が選ばれるのか。そこにはこんな理由がありました。

油馴染みが良く美味しく調理ができる。

まずは、美味しく調理できます。 その理由は、油の馴染みが良いからです。 鉄の表面には、ミクロン単位の多数の孔(小さな穴)が形成されています。 そこで油をしっかりと抱き込み、加熱すると鍋の表面が薄い油膜で覆われます。 その結果、投入した食材は、均等に油と触れるので焼きむらがなくなり、 こんがりと綺麗に焼けるのです。 加えて、鉄は蓄熱性と放熱性の均衡が取れているため、 食材に向けてダイレクトに熱を伝えることができます。その結果、炒め物はシャキッと仕上がります。

焦げ付いても磨いてお手入れができる。

そして、鉄製フライパンは、焦げ付いた時のお手入れが楽になります。 フライパンは高温状態(100度以上)で調理するため、焦げ付かせてしまうことも想定されます。 そんな時、鉄製フライパンであれば、ゴシゴシとナイロンタワシ等で磨いて 手軽に落とすことができます。加工してあるフライパンでは、このように磨くことはできません。 また、鉄製フライパンは丈夫であるために、少々手荒く使っても問題はありません。 焼いたり炒めたりという高温下で調理する道具としては基本的に相応しいでしょう。

錆びにくいフライパンも登場している。

一般の鉄製フライパンですと、錆び止め塗装が表面に施されていますので、 使いはじめに空焼き作業をして、錆び止め塗装を焼き切っていただきます。 また、使用後のお手入れで、汚れを除去した後に、錆び止めも兼ねて 内面に油を薄く塗布いただきます。 これらの手間も、道具への愛着および丁寧な料理につながるとも言えますが、 錆びにくい極シリーズ等も 登場しています。 これらであれば、空焼き作業の必要はないので、 IH(電磁調理器)でもすぐにご利用いただけて、油の塗布なしでも錆びる心配はありません。

使い捨てではなく末永く使用できる。

最後に、鉄製フライパンは末永く使用できます。 加工フライパン等は、火加減やお手入れを誤ると表面が劣化してしまい、 使いはじめのコンディションを保つことができなくなります。 その点、鉄製のフライパンは、使うごとに油の馴染み具合が良くなり、上手に使用いただけば一生ものです。 生涯ずっと同じ道具と寄り添う事ができ、そこに道具への愛着も生まれてくるのだと思います。 それは、物を大切にすること、食材や資源を大切にすることにもつながります。 加えて、人を大切にすること、丁寧な料理、美味しい料理にもつながって行くようにも思います。

補足ですが、鉄製フライパンでも、適切にご使用いただかないと、 熱の伝わりが良いゆえに焦げ付かせることがあります。 焦げ付くとは、基本的には火が強い、火が偏っているのです。 そこを使い手が加減しなければなりません。 そのような構えで挑んでいただければ、試行錯誤はあるかもしれませんが、 フライパンの新しい世界が開かれることでしょう。

このように、鉄のフライパンはきちんと向き合えば、驚くほど使いやすく
とても便利で長年のパートナーとなってくれる道具なんですね。

鉄のフライパンの苦手分野

鉄のフライパンの場合は「炒める」「焼く」「揚げる」「煮る」「蒸す」全てOKと言う訳ではありません。

もちろん全く出来ないと言うことではないのですが、鉄のフライパンは油なじみがポイントとお伝えした通り、油を使うお料理「炒める」「焼く」「揚げる」は得意でも、「煮る」「蒸す」は、せっかくの油なじみを落ちやすくしてしまうので得意ではないんです。

また、私たちの鉄フライパンは鉄そのものなので「煮る」「蒸す」は錆の原因にもなりやすかったりしますので、それを思うと「炒める」「焼く」「揚げる」を中心に使っていただくのがいいです。

料理道具専門店「フライパン倶楽部」より引用


鉄のフライパンの使い方のコツ


使い始め

新品をおろす時は、さび止めをとる「空焼き」や鉄臭さをとる「焼きならし」の作業が必要です。
製品によってやり方が異なるので、よく確認してから購入しましょう。

空焼き不要

直火でじっくりフライパンを焼く空焼きは、行えない家庭もあります。
IHコンロの家庭などは、空焼き不要の製品を選びましょう。

空焼き必要

フライパンのフィルムやシールをはがし、強火で青っぽい玉虫色になるまで全体を焼いていく空焼き。自分でやれば、愛着が湧きます。

使い方(油返し)

①鉄のフライパンは、予熱の前の「油返し」が肝心。
まず、フライパンをまんべんなく熱します。

②使う量より多めの油を入れ、フライパン全体になじませます。

③オイルポットに余分な油を入れ、油返し完了。

洗い方

①使用後は、フライパンが温かいうちにたわしで洗います。
気にならなければ洗剤は不要です。

②洗ったらすぐ、キッチンペーパーなどで水気をふき取り、火にかけて水分を飛ばします。

③最後に表面に油を薄く塗ると、さび止めの効果があります。
☆製品によっては油を塗る必要のないものもあります。


鉄のフライパンおすすめメーカー


リバーライト
柳宗理
錦見鋳造
燕三
岩鋳

今後かわしま屋では、鉄のフライパンの取扱いを開始する予定です。
より良い商品を探しておりますので、ご紹介まで今しばらくお待ちください。

身近な存在でありながら、調べるほど奥が深いフライパンの世界。

お気に入りのフライパンと出会えば、毎日の料理が一気に楽しくなること、間違いなしです。
このレポートが皆さまのフライパン選びのお役に立てれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

商品ページ・コンテンツ担当。1児の母。イヤイヤ期まっ盛りの息子の子育てに奮闘中。趣味はヨガとおいしいラーメン屋めぐり。鶏皮が苦手。