老舗種麹屋「菱六もやし」の当主・助野さんが語る、菱六流のプロの麹作りとは?麹の勉強会【2】~助野彰彦さんトークショー~

菱六 助野彰彦 × 助野ヒラク 「麹の勉強会 ~良い麹のつくりかた+活用方法
創業360年以上の老舗種麹屋である「菱六もやし」の当主助野彰彦さんと、
話題書「発酵文化人類学」の著者で発酵デザイナーの小倉ヒラクさんに
家庭でつくる麹づくりに関して語っていただきました。
 
第二回目となるこちらの記事は京都でも数少ない「もやし屋」を営む
菱六の助野さんのお話です。
トークショー 目次
  • 第1部 菱六の歴史
  • 第2部 菱六の米麹づくり。

  • 第3部 菱六主催のワークショップ
  • 第4部 質疑応答

2018-08-04

第1部 菱六の歴史
助野彰彦

お話しくださった方/助野彰彦

助野
皆さんこんにちは。菱六もやしというところでもやしを作らさせてもらってます、助野といいます。
今日はよろしくお願いします。

 

今日は京都から来たんですけど、京都の最高気温記録が39℃で、ちょっと逃げてきました。
   

菱六についてのお話

菱六についてのお話

助野
会社の案内だけ最初にさせてもらうと、こういう門構えで、やってまして。
この前の道をずっと東の山のほうに向かっていったら、行きつく先が清水寺という場所でやってます。

 

南が六波羅蜜時っていうお寺があって、空也像があるところ。
多分、小学校の教科書に出てましたけど。
北側が建仁寺っていうお寺があって、そのさらに北側が花見小路。

 

その北側が祇園区というところ。ちょっと誘惑のおおいところです。
住所の最後が轆轤町(ろくろちょう)になっていて、轆轤町になっているんですが、ここの辺は、平安時代に平家が都を考えるまでは、死体の捨て場でして、轆轤じゃなくて髑髏町(どくろちょう)と言われていました。

 

髑髏町では具合が悪いっていうので、明治時代に轆轤に変えた。
基本的には窯元があったので、それで轆轤町に変えたという背景があります。

 

菱六はわかってる範囲内ですけども、三百年くらいはもやし屋をやってるのではないかと言われています。
得意先は北海道から沖縄まで、お酒と味噌とを中心にやらしてもらってます。
   

菱六の歴史を語る助野さん

菱六の歴史を語る助野さん

もやしのお話

助野
今日は麹の話なんで、もやしの話はほとんどしないですけども。
色でもやしを分けると、こういう四種類に分かれてまして、左の上が…これ、色の違いは胞子の色の違いです。

 

さっきヒラク君の映像の中であったと思うんですけれども。
胞子って大きさが大体3~8μメートル。mmで言うと1μメートルが12/1000なんですけれども。

 

滅茶苦茶小さい胞子です。
色が緑、黒、だいだい色、白と分かれていて、緑の菌は主にお酒、日本酒、ですね。
日本酒とかみりん、お酢、一部お味噌、でお醤油。

 

お醤油はアスペルギルス・オリゼというのもあるんですけど、ソーヤというのもあって、ソーヤのほうはもうちょっと緑色が濃いんですけれども、緑ということで。ここにまとめておきました。

 

   

もやしの種類について

もやしの種類について

助野
右側いって、胞子の黒いものが学名が、アスペルギルス・リューキューエンシスといいます。
左下のだいだいのものが、焼酎に使われているもので、これがアスペルギルス・リューキューエンシスという学名になります。

 

この黒とだいだいのは、ちょっとオリゼと学名も違うんですけど、麹を作ってるときに特徴があって、増殖中に酵素だけじゃなくて、クエン酸を出すというところが、最大の特徴になってます。

 

このクエン酸が出るおかげで、ああいう暑いところでももろみが安定的に維持できたという、そういうことがあります。
要は技術的には大丈夫なんですけど、例えば大正時代の初めの方とかですね、そういうときは助かってたようです。

 

極端にいえば、黒とだいだいのは麹を作って甘酒を作ると、甘くて酸っぱい甘酒ができると。
そういう話にはなります。右下の白なんですけれども、これが甘酒とか、お味噌。

 

京都の白味噌はこれなんですけど、あとは塩麹。
とか、あとはスーパーで売ってる麹ですね、そのへんに良く使われてます。

 

スーパーで売られている売り麹に関しては完全に見た目でして、あれは緑の菌で作られててですね、ちょっと緑がでてると、ちょっとカビてんじゃないのと。
っていう話にはなると思うんです。
   

みなさん真剣に聴いていらっしゃいます

みなさん真剣に聴いていらっしゃいます

助野
カビてるんですけど、どっちにせよ。これは白をね、色が綺麗という日本人の美意識なのかもしれないですけれども。見た目の点で白が多く使われてます。
で、種麹の形態なんですが、大きく分けて二つ。

 

米作り…もやしって米で作るんですけど、米についた状態のもので使ってられるのは、酒蔵さんの大吟醸とかですね。
吟醸とか、麹室でカンカンに入れて膨らませる、カンカンじゃなくても布とかあるんですけれども、その中に入ってるほうが粒状のほうの。

 

ほとんどは粉末って書いてありますけれども、粉のものですね。
粉末であったり、川島屋さんで売っていただいてる粉状のもの。

 

これは、粒状の粒子のものを、ふるいにかけて、米粒と胞子わけるんですけれども、原理としては、ちっちゃい時に砂場で遊んだ時に、さら砂を作るときに使う、なんていうんですかね、ふるい。

 

あれとほぼ同じです。あれで胞子を採取して、胞子と粉状、粉状の商品であったら、菱六の場合は、胞子と米粒が残って、米粒、いらないじゃないですか。
   

穏やかな口調で、丁寧に説明してくださいました。

穏やかな口調で、丁寧に説明してくださいました。

助野
一部は鶏ちゃんに食べてもらってるんですけど、もったいないので、それをまた粉に砕いてですね、やはりふるった後の米粒にも胞子は結構残っているので、それを砕いて分かれた胞子と一緒にして、粉状処理という形でみなさんに使って頂いてる。

 

あと種麹の培養時間なんですけども、120時間かけて培養します。
使うお米は玄米を3%ぐらい削ったお米で、麹菌が好きな温度帯を維持しながら。

 

具体的に言うと、増殖が35~40℃、製麹48時間前半の分は維持しつつ、後半は30℃まで品温を下げて、菌を育てていくということをやってます。

 

今は暑すぎてやってないんですけど、また後半からやります。
麹のことはね、これくらいにしておこうかな。
   

2018-08-04

第2部 菱六の米麹づくり。
菱六の米麹づくり

お話しくださった方/助野彰彦

助野
で、今日の主題の米麹づくりなんですが、こんな麹を菱六でもちょくちょく作ってます。菱六で作るのは、うちもやし屋なんですけど、京都市内って、麹屋さんないんですよ。
というのは、いっぱい白味噌屋さんはあるんですけど。

 

麹売るより白味噌売るほうが…ていうことです。
みんな白味噌使うんですよ。
米麹作っても、生だったら日持ちしないんで乾燥とかしてると、何やってるかわからなくなるんで。

 

ていうので、京都市内麹屋さんはないです。
ないので、1,2月は菱六で麹を作って、生で売ってたり、あとは一年通して生の米麹を日持ちするように乾燥させて常時おいてると。

 

もやし作りに支障のない範囲でなんですけど。そういうことをやってます。
今日は立川って、十五年ぶりくらいに来たんですけど、学生のときにはちょびちょび来てたんですけど、大戸屋ってあるじゃないですか。

 

昔よく行ってたんですけど、今日、昼行ってきたんです。久しぶりに。
   

巷でも麹の認知度を実感されています

巷でも麹の認知度を実感されています

助野
そしたらなんとメニュー表を見るとですね、その中に塩麹とか、醤油麹とか、はたまた単品で甘酒が売ってるという。
そんな状況になってましてですね、僕が学生の時はそんな麹のこの字もなかったよなぁと、思ったんですけども。

 

えらい変りようやなぁと思いながら。
菱六自体、やってる仕事は全く、何百年も変わってないですけれども。
ありがたい話で。

 

今日もかわしま屋さんが開催してくださったところ、(200席ある会場が)ほぼ埋まってるという、この状況にちょっと、驚いてはおります。
それで、米麹に含まれている成分て言うのをまとめてみたんですけれども。
   

麹菌の成分を検証

麹菌の成分を検証

助野
これは食品成分表、それまんまです。
酵素類と、あとはビタミン。葉酸とかいうのが、麹菌が繁殖する過程で、麹菌が産出してくれると。
そういうことがどうもあるようです。はい。
   

乾燥と増殖速度のバランスが大切

助野
そしたら、麹作りの話、キーワード的なとこからお話をさせてもらっていくんですが、僕完全に業界の方なので…そのつもりで聞いてもらったらいいんですけど。
製麹の基本的な考え方としてですね、蒸し前の乾燥速度と、麹菌の増殖速度とのバランスをはかるということが重要と言われてまして。

 

どういうことかと言うと、蒸し前というのは、蒸し上がった状態から冷まして、種を切れる状態っていうのは水分的には麹菌にとって一番いい状態です。
それを維持しながらまた一方で麹菌の増殖を促すと。

 

最初、種麹を振りかけるということは、胞子の状態、卵の状態、種の状態で蒸し前に振りかけるわけなので、麹菌の胞子っていうのはもともと、条件が整わないと発芽しないというのは当たり前です。
温度と湿度ですね。

 

湿度に関しては、蒸し前の水分が適度ということと、あとその状態が維持できればなんとかなるでしょう。
温度のほうは、やる人の気づき次第。外気温から考えて、自分が蒸した米の量を考えて、どれくらい下がるだろうって言うのを予測しながら数回やっていけばみえることかなぁ、と思います。
   

麹菌の胞子について

麹菌の胞子について

助野
とはいったものの、私らも一年の間に何百回ともやし作りをやってますけれども、結局立ち返るのはこのキーワード、基本的な考え方なんです。
色んな菌株を種麹にしてるんですけども、前半、菌の増殖が遅くって米が乾いちゃうと、やはり付いてくれる胞子も少ないです。
それが一番困ることで、そうならないように知恵を絞りながら。

 

今日は寒いので、だいたい、8℃くらいかな。冬寒くて8℃くらい、夏暑いときは30,2・3℃くらいの状況でやるので、外気温を見ながら、蒸し前に振りかける菌の性格を勘案しながら、毎日試行錯誤でやってると、ということを繰り返してます。
で、具体的に最初の工程ごとに見ていくんですが、まずは種切り。

 

これは種麹を振ることですけれども、できるだけ頑張って種をまきましょう。
まぜまぜしましょうということです。
冬は室温が寒かったら麹蓋をはって、広げはったら気づいたら、あーめっちゃ冷たいということがきっとあると思うんですけれども、そこは避けなければならないところです。

 

一度下がってきたのを上げるというのは至難の業だと思うので。
そういう時は、45℃を一つのポイントとして意識しておいて頂ければいいのかなぁと思います。
で、良く言うのが、2,3kgだと言わないかもしれないんですけど、京都のおばちゃんとかが30kgぐらいの麹をやってはる時にですね、ちょっと出来が悪いと。

 

二月とか一月に言ってきはったんですけど。その話をよくよく聞いてると、まず種麹をきってる、振りかけてる部屋ですね、15℃から10℃くらいの雨風は防げる、ただの屋根のある部屋というところ。
種麹何℃から振ってるんですかって聞くと、35℃から振ってると。何℃までですか?32℃までです。
それを聞いた瞬間、それもうすぐ下がりませんか?って聞くとすぐ下がります、でもう包んで置いておくんです、といわれるんですよね。

 

すぐに私らが言うセリフとしては、そんだけ下がらはるんだったら45℃くらいから振りかけてですね、種麹を振るのを二回に分けて振っていかはったほうがいいんじゃないでしょうか、と。
で、一回目は35℃から40℃切るぐらいまで、一回混ぜたとして、二回目をもう一回振って。
きっとそれぐらいのやり方でやらはると、最後ちょっと嫌になってくるはずですと。
   

種切りのお話

種切りのお話

助野
まぜまぜするまでがですね。
そうなるまで一頑張りするのが種切りっつーもんです。
というのを、大体言うんですけれども。家で2kgの場合はそこまでいかないとは思うので、種を切り始める時の温度ということと、あとはこの広げ方ですね。

 

層広げすぎたら一気に下がるので、その厚みを考えるということ。
と、後は包む時の温度をどうするか。
包む時も少し下がるので。行き先を先にあっためとけば話は別かもしれないですけれども。

 

そういう気配りが必要なのかなぁとは思います。
で、次切り返しなんですけれども、もしかしたら少量ではできないかもしれないんですが。
私ら会社でやってる時は、床の中央部分と外側ていうのは、温度差があって、しかも米の乾燥にも差があるという事実があります。

 

私ら200kgとか300kgで蒸すんですけども、それを大体70kgずつに床台、後で映像でますが、床台に置いとくんですね。
その時やっぱり中央部分と端っこ部分の温度を測るを1℃ないし2℃差があるんです。

 

で、やはり真ん中部分のほうは、温度が維持できてるんですけども、その真ん中部分を信じてやると、外側のそっから2℃低いところがやられちゃうというのがあるので、季節によって私のこの判断は変えています。
冬だったら温度計が出してる真ん中の温度ー2℃で判断して、室の温度を変えるようにしています。
   

盛りのお話

盛りのお話

助野
これは気配りという点では当たり前かもしれない。
それで次が盛り。
盛りっていうのは私らで言うと、床の状態から麹蓋に移すことを言うんですが。

 

米200kgを麹だと260まで盛るんですけれども、そのタイミングを間違えると、やや出来上がりが繁殖不足になったりですね。
遅かったら…遅くて支障が出るっていうのはあんまりないんですけれども。
避けたいのは若盛りっていうことです。

 

早く盛っちゃうと、麹菌のはぜ回りが不十分で、麹菌の繁殖が遅れて、米が乾いてしまって、はぜこまなくなるという。
そういうことがあるので。どっちかというと、最初に言いましたけれども、蒸し前の乾燥速度と、麹菌の増殖速度を比較するならば、麹菌の増殖速度のほうが上回るようなやり方。

 

具体的に言うと、ちょっと温度が上がり過ぎるくらいのほうが丁度いいんじゃないかなぁとは思ってます。
で、次が麹屋さん向きに作った資料でして、麹蓋にもちゃんとですね、若盛すると最悪なんですけど。

 

盛りをして、米麹を麹蓋に移すということは、さらに蒸し前の水分が米から離れていってですね、それだけ乾いていくという、そういう状態になります。
ですので、僕はそう信じてるんですけど、得意先の麹屋さんはこのへんのことを考えてですね、室温だったり、室の湿気っていうのを考えて、あとの作業をやってられるもんだと、思ってます。

 

温度帯でいうと麹蓋に盛られるのは40℃過ぎたくらいに盛られて、そのあと必然的に下がって、34,5℃くらいにはなると思うので、あとはそっからどうするかっていうのはそのお店お店ごとの目標とされる麹の姿だったり、あと何を作るかによっても変わってくると思うので、まちまちなんですけれども。
結局人間ができることって、もうこの辺までいくと、温度と湿度ぐらいなんですよね。
   

試行錯誤の日々

試行錯誤の日々

助野
最初から見ても、米の蒸しをどうするかとか、結構限られてるので。限られた中で知恵を絞ってやるということにはなるのかなぁと思ってます。
あとちょっと言っておきたいことは、時間でやる仕事を判断しないということですね。
もう最初から今種をまいたから、次手を入れるのは二十時間後、ていうふうには生き物なんでならないんですよね。

 

二十時間後経った時に、温度をみたり、菌のまわり方、米がどのくらい白くなっているかとか、香りを嗅いでちょっと甘みを感じるか、とかですね。
その辺をみて、まだ、だと思えばまだそのまま置いておくし、良ければかき混ぜるという。
そういう作業をしていくべきじゃないかなと思っていて、菱六でもやしの話すると、もやしって最後のへん、玄米を3%しか削ってないので、麹菌が繁殖してくると白くなってくるんですよね、米がね。

 

私らの判断としては、大体玄米が6割から7割くらい白くなった状態で、尚且つ品温40℃以上あったら、じゃあ室か、というふうにはしてます。
あとは、その先の室の状態によってもってった麹蓋の積み方とかあるんですけど、まぁそれは今日はちょっと話が違うのでやらないですが。
麹づくりの室って、一応温度経過どうしたらいいのかっていうので、こういう、標準品温計算表ていうのを用意はしてるんですけど。

 

少量でやる場合っていうのは、この切り返しっていうのは、38℃じゃなくて40℃に上がってからでもいいんじゃないかなぁとは個人的には思ってます。
なんせ蒸し前が乾く前に、麹菌を旺盛に繁殖させたいというところから考えがスタートしますので、そういうふうに今やってます。
   

麹は生き物なので中々思い通りにはいかないそうです

麹は生き物なので中々思い通りにはいかないそうです

助野
菱六で、米麹作るとき、米盛るときにもう真っ白ってほとんどできてるんですよね。
あとは麹蓋に盛って、室に入れて、あとはお好きにどうぞ、みたいな感じでですね。
一応品温は見ますんで。

 

最近麹を作らはる人が多いんで、まぜまぜの作業後に、35から6くらいあったらいいなでぐらいでやってるんですけども。
作業した三十分後にもう一回品温みて、足し算をどうするかっていうのをやります。

 

ですので、今のは菱六の例ではあるので、みなさん各自やってやられるやり方で、今回はよかった、前回はだめだったっていうのか必ず出てくると思うので、あとは試行錯誤でやっていくっていうのが筋かなあとは思います。
まぁ今はネットで調べればいっぱい出てくるんですけども、そこで悩むことのほうが多いかもしれないです。はい。

<菱六蒸してる写真>

で、映像出ますという話がさっき出たと思うんですが、菱六は、こういう機械でお米を蒸してですね、これで大体最大300kg、お米は蒸せます。
麹のときは最大300kg入れて米を蒸してます。

 

家庭にあるのと同じようにですね、前日に米洗って、一晩つけといて。
最大これドラム型でぐるぐる回るので。
この状態で一晩つけといて、翌朝にこの網網のところを下に落とせば、水が抜けるという、そういう原理にはなってます。
   

大きい容量で行う菱六の麹づくり

大きい容量で行う菱六の麹づくり

助野
で、蒸気を入れて、蒸していくんですけれども、蒸し期間は何分やったかな、多分蒸気抜けてから四十分とか四十五分とかその辺やと思います。
で、これが40℃から冷まして、あとは種麹ですね。結構アバウトなんですけど、これ種麹で、粉状でレッサール108という菌株をやっているんですけど、白味噌に向いている菌で麹は作っています。

 

ドラムなんでまわしてぐるぐるして、ここは人力で取り出してるんですけど、取り出してる時に塊があったらちょっとほぐしてですね、室に入れると。
大体品温が30℃で、室温が30℃というので、翌朝までほっときます。
で翌朝、切り返しが大体7時ぐらいにやってもらってるんですけれども、品温は40℃までで、麹の場合は45ぐらいまでいってもかまわんよっていうところでやってます。

 

盛るときには、米の様子を見るとき、白くなってて、あとは室いってからは状態を整えるっていうんですかね。
あとは品温を自分が描いた品温までもってくということをするだけになります。
要は麹菌の繁殖しやすい温度帯に維持するための細部なので、麹菌っていうのはさっきも言いましたけれども、増殖に適している35度から40度の間というとこを行ったり来たりすればそれがいいかなぁと思ってやってます。

 

ただ、夜中の間に一回は40℃越えておいてほしいなぁというので、そういうときは室の温度あげたり、僕はあんまり好きじゃないので、麹の広げ方をせまくしたりして、できるだけ自己発熱でできるようやってます。
で、麹なんですけど、最近スーパーで色々な麹を目にするようになって。
   

作業工程で麹の見た目も変わるそうです

作業工程で麹の見た目も変わるそうです

助野
昔からあるのは塊のやつじゃないですか。
最近バラバラのやつもありますよね。
麹の作り方で変わってくるもんでですね、ちょっとうちでもやってみたんです。

 

製麹方法の違いで麹の見た目が変わるということで。
さっきの蒸し器で蒸して、ここもさっきの緑の部屋で、二十四時間とって。
そのあとですね、麹室に持っていくもの、それが一番。

 

二番が、通風製麹機といって、麹の温度の整備っていうのを風でやるっていうやり方。
例えば一回に10tとか15t麹を作る場合は、大体通風製麹機っていうので温度を整備されてるんですけども、そのやり方。
うちにもちっちゃいのがあるので。
   

麹発酵器を使っても実験されたそう

麹発酵器を使っても実験されたそう

助野
もう一個がかわしま屋さん主催ですので、かわしま屋さんの発酵機ですね。
これで、残りを育ててみたという。
結論から言うと、通風製麹機、風で温度整備をする場合っていうのは、見た目は明らかに違いました。

 

この二番目なんですけども。
なんかちょっと米っぽじゃないですか。
これはどうしても温度整備を風を通してやるので、米が若干乾きがちになって、繁殖力はよくないと。

 

そういう状況です。
ですので、皆さんお好みの干した状態にはなり辛いという。
これは必然的なことです。
個人的な考え方でいえば少し、もし同じ菌株で比較するならば製麹機で作った麹のほうがちょっとだけ、酵素力価は落ちるかなっていう。

 

経験的な勘ですけども、そういう感じはもってます。
家で製麹機で麹作ることありえないので、まぁまぁ。
スーパーで売ってる麹の見た目の違いっていうのは、作り方の違いっていうことを知っていただければと思います。

 

決してこれも悪い麹ではありません。
今ほとんど、日本で作られてる甘酒とか味噌とか、この作り方で麹が作られてますんで、お酒もそうですけども。
じゃあもやし屋ですので、皆さんいつも何使ってはるか知らないんですけども。

 

カタログというのがあってですね、くわしくは河島さんに紹介して頂いてるので、そこまで言うこともないかもしれないんですが。
   

もやしの特性

助野
種麹って、見た目一種類に見えはるかも知れないですけど、複数の菌株を使ってるのが多いです。
例えば長白菌は二種類入ってますし、改良長白菌も二種類入ってる。

 

二種類入れる意図なんですけれども、チョウハク菌、特徴のところに元が白くって板麹、販売麹に向いてるって書いてあるんですけど、白の胞子の菌株があるんですけど、それ単独で種麹を作るとですね、胞子がね、本当にとれないんですよ。
あまりにもしまいすぎるというのもあるので、ちょろっと他の種類の菌を入れてます。

 

で、改良長白菌っていうのも二種類菌株を混ぜていて、これ甘酒によく使っていただいてるんですが、透過力がすごい強い菌株を半分入れてます。
白色胞子の菌株で酵素力が強い菌で単独で麹を作るとですね、麹の時は白くていいんですけど、甘酒作るとね、甘酒が灰色になるんですよね。
   

それぞれの個性があるもやし

それぞれの個性があるもやし

助野
これカッテン現象っていうんですけども、チロシラーゼっていう酵素がすごく強くって、お酒の世界では黒粕っていうのがあるんですけど、皆さん見はったことはないと思うんですが。
そういう具合の悪いことがあるので、透過力の強い菌株を半分におさえてるという。

 

その透過力の強い菌株を半分入れてるので、甘みはでやすいということにはなっています。
かわしま屋さんにおろしてもらっているところ、これ一号菌と書いてありますが、商品としては子袋粉状といいます。

 

緑の菌です。
あと金山寺の菌。
これは胞子着生が早い、
緑色の菌なんですけれども、こちらも金山寺で使って頂いてる。

 

あと醤油用の菌。
というふうになってて、改良長白菌っていうのをよく使って頂いてるような印象をもってます。
実際、麹屋さんでも味噌屋さんでも改良長白菌っていうのは多く使って頂いてるのが実情です。

 

関係ないですけど、お酒も一応やっててですね、
いろんな菌株があって、みんな一種類かもしれませんけど、これも同じ様に二種類混ざったものとか、三種類混ざったものとか単菌のとかっていうのは色々あります。

 

お酒業界と味噌、醤油業界の決定的な違いって言うのがですね、カタログにも表れてて、お酒のほうは、この酵素がどれくらいこのもやしには出す能力があるというのを書く習慣があります。
例えばプロテアーゼ、一番左端の。
   

味噌作りには改良長白菌が人気

味噌作りには改良長白菌が人気

助野
特殊吟醸用からみてもらえると、230とかですね250とか260とか420とか330とかあるんですけれども、酒蔵さんはこういう値を見て、この酒にはこういう麹がいるから、もやしとしてはこのもやしにするべきかなぁとかそういうのを判断しています。
プロテアーゼ、250とか420は、なにかっていう話なんですが、これは国税庁がきめたグロコアミラーゼを測る、測り方が決まっていてですね。

 

確か1%のでんぷんを溶かした液に米麹の酵素抽出液を添加して、どれくらいグルコースが出るかっていうのを測るっていう。
そういうやり方で測ってます。

 

着色の濃い、薄いを、キュウコウケイ(36:44)っていう光を通す機械で、どれくらい光を通したかっていうので、あたりがでてきて逆算、希釈倍率とかをかけていくと、こういう数字がでてくるという。
そんなやり方で。

 

これは統一されたやり方なんで、こういうことで、もやしの情報を酒屋さんには提供していると、そういうことにはなっています。
   

2018-08-04

第3部 菱六主催のワークショップ
菱六主催のワークショップ

お話しくださった方/助野彰彦

助野
菱六はもやし屋で、麹も売ってるんですけど、あとこんなこともやっててですね。
現役もやし屋さんと作る本格米麹づくり体験っていうのをやってます。

 

現役もやし屋さん、僕のことなんですけど。
要は僕と一緒に麹を作りませんかというのをやっててですね。
こういう麹室でやってます。

 

昔もやし屋って京都に二十軒くらいあったんです。
で、そのうちの一軒が、うち五条通のそばにあるんですけど、六条通に六条油小路っていう西本願寺のそばにあってですね、西もやしさんところがあって、その会場、その場所でやっています。

 

昔は麹室が三つあったらしくて、そのうちの一つだけを残してもらって…たまたま残ってたんですけど、長野の会社がリノベーションをして、そういうイベントをやれる会場に変えて営業されてます。
伏見に松本酒造っていうのが、桃の滴とか日出盛で有名ななんですけど、そこの息子にここを教えられてですね、じゃあ麹室もあるし、そこで麹作ったらどうなのと話をしたら、じゃあお前がやれと言われてですね。

 

やることになって、今度の九月で七回目になります。
そんなことをやってます。
やってる内容は、家庭レベルで2kg、お米を台所で蒸して、用意はすべて河島さんに用意してもらってます。
   

菱六主催のワークショップも開催しました

菱六主催のワークショップも開催しました

助野
ってことは、かわしま屋さんで売ってるものを使ってるっていう。
そういうことになるんですけども。
蒸す…なんやったけ、米を蒸すやつね、ちょっと名前度忘れしちゃったけど。

 

そうそう、せいろね。
せいろとかお湯を沸かす鍋か、揃えてもらってですね。
発酵機もさっき見せたPF100、あれでやるのが一つ。

 

残りが、もう一個が、お仕事レベルの麹づくりって言ってですね、菱六でさっき言ってた麹でを蒸して、最初の二十四時間、菱六で育てる。
ほぼほぼできてるやつをこっちに移してきて、あと麹蓋、皆さんに一枚ずつ渡すので、育てていただくと。そういうことをやってます。

 

そのメインの二つのパターンでやってて、もう一個今回は、麹を作られるおばちゃんがいるんですけれども。
麹をだっこして、育てたらできるっていう人がいてですね。

 

なんやそれってちょっと思ったんで、ちょっとやってみてよって。
僕の興味本位呼んだんですけれども。

 

一緒にそれもやっていくよって、やってます。
平日なので、なんとも言い難いですけれども。

 

ご報告だけしておきます。
でも、平日にも関わらず、大体三十人近くの方が来てくださってて、今回も海外勢が三人ぐらい来るのが決まっててですね。

 

さっきも話ありましたけど、結構海外のやってる人がなんとかして種を持って行ってですね、やってはるらしいんですけれども、如何ともし難いというところがあるらしくて、どうしたらいいのかっていうのを聴きにこられるという感じで。
一応会社で顕微鏡とかもあるもんでですね、写真におさめてもらっても大丈夫そうなものを集めてきたので、それを映そうと思います。
   

菱六マークの由来

菱六マークの由来

助野
これ、うちの入口の上の看板なんですけれども、右上から京都、菱六マーク、根元とも言いますけど、きっと日本の麹を使った発酵食は麹菌がだいたいでてきたりとか。
うちから始まってるという自負の字を込めて、根元と書かはったのだと思います。

 

下が、右から麹種、麹の種なんで。麹種、でもやし。
イコールなんですけど、麹種種麹ともやしは同じ意味で、元々もやしっていう言葉は、延喜式、九百年代に書かれている延喜式によると、よねのもやしといったようです。

 

よねのもやしが省略されて、もやしという言葉が残ったみたいです。
よねのもやしの二男ですが、よねのもやしこういう字を書きます。覚えて帰ってもらったらいいかなぁ。
一応パソコンではでてきます。

 

で、ちょっと写真にいきますね。
最後としてはこういう菌株をちょっと生やしてみてですね、形態がどうかを見たり、これ使ってるのは緑の菌ですけども。
あと白の菌。これがさっき言ったばしっとしまって胞子がとれないやつです。
   

花が咲いたように見える糀

花が咲いたように見える糀

助野
見た目はもあもあして好さそうなんですけどね。対照的なのはこっち。いっぱい胞子をつけてくれるやつ。見た目からちょっと違いますよね。
ちょっとぶっ飛ばしますけども、これできたもやしの写真なんですけども、こういう甘酒、麹菌が覆い尽くしてるという状態。これはもやしというものです。

 

もっと近くで見ると、花が咲いたような状態になっていて。漢字で米に花ってあったと思うんですが、きっとこういうイメージを連想されたんじゃないかなぁと。はい。

2018-08-04

第4部 質疑応答
質疑応答

お話しくださった方/助野彰彦

司会者
なにかご質問のある方いらっしゃいますか?
質問者1
すいません、話ありがとうございました。一つ麹…直接の質問じゃないんですけど、映画で千年の一滴というのを見まして、やられてましたよね?
助野
出てましたね。
質問者1
一週間前に見たんですけど、その中で種麹を作るときに、椿の木灰から始まってたじゃないですか。
それが何で椿なのかなっていうのが一点目で、二点目が、麹化粧水を作りたいなと思ってるんですけど、美白要素とか色々な要素が強いと思うんですけど、その中でそういう麹を使えば一番効果的かなという…
勘でいいんで感じたことをお話頂ければなと思います。
助野
まず、種麹づくりで灰を使うようになった最大の理由は、あの灰がアルカリ度がすごく強くって、他の雑菌を寄せ付けないというのが最大の理由です。
後の理由は椿の灰っていうのがリンとカリウムっていう栄養素を豊富にもっていて、しかもそれが米に移りやすい。
で、麹菌って言うのはリンとカリウムを摂取すると、胞子形成型っていう性格がちょっと変わってくれるんです。
その点でも都合がよかったっていうことは言われてます。
灰を使うのってねぇ、例えば麹以外でもあって、お酒だったり、灰でお酒を作るとか、染物かなんかで最後綺麗にするとき灰を使ったような映像が映画になかったですかね?
ちょっと自信ないですけど。
そんな感じですね。
で、麹化粧水はなんですかね。
わかんないですけど。
麹の抽出液肌に塗ってたらいいことありますかね。
やっぱり。
質問者1
今やってみてる最中なんですけど、ものすごい保湿力が高い…
助野
人体実験されてるわけ。
質問者1
酒蔵とかに聞いたのかな、が、醤油麹とかじゃなくて、米麹のほうがいいよっていう、美肌にいいよっておっしゃってたので、それはなんでだろうと思って。
助野
なんやろ。酒屋さんは結構化粧品作ってはるので、そっからきてるんじゃないですかね。
醤油麹…研究的には、あれはGGだっけかな、特別な糖分があったりするですけど、ちょっと味噌で割るのような気がするので、うーんイメージ、とかですね。
世の中見てみたら、酒屋さんもそういう化粧品出してはる、新潟の麹屋さんが絡んでる化粧品もあるじゃないですか。
こんなに言われるならいいような気はするんですけどね。はい。すいません。
質問者1
わかりました。はい。ありがとうございます。
たくさんの方が質問を希望されました

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質問者2
お話ありがとうございました。新しい種もやしの研究開発もやっていると思うんですけど、例えば酵素の量、例えば改良長白菌に対してアミラーゼもプロテアーゼも倍、倍じゃなくてもいいんですけど、たくさん出すって言うようなものも作れる…
助野
それはありますよ。あるけども、さっきちょっといいましたけど、甘酒 透過力が滅茶苦茶強い白の菌株はあるけども、それを単独で麹を作って甘酒やると、灰色になってしまう。
甘いけど、それが具合が悪いので。
灰色でもいいよって言われたらそれまでなんですけども。
質問者2
じゃあ甘酒にしないでほかのタレとかにつかう…
助野
そうそうそう、一応あるんです。
カタログ的にはですね、透過用の白っていうのがあってですね。
ちょっとでかい。業務用しかないんですけど、これね。
透過用の白っちゅうのが、透過力が強いんですけども。
ただただちょっと勝手をするところがあって。
透過力滅茶苦茶強い菌株、単独ではないんです。
それを七割まで抑えてて、作り方次第では、グレーにはならへんってやつなんですけども。
質問者2
透過、プロテアーゼのほうは
助野
プロテアーゼのほうは、この金山寺ぐらいでいいんじゃないですかね。
金山寺とか、コメアカとかですかね。
たんぱく分解のほうですね。
たんぱく分解だけ考えるやったら、金山寺でやられるのが一番いいと思います。
質問者2
それは購入出来る金山寺ですか
助野
そうです。ちっちゃいの。
で、米でやるより、麦とか豆のほうがたんぱく分解力を、たんぱく分解酵素をたくさん出さすんだったら、元々気質にたんぱく質が多い方がいいので、そういうのでやられたほうがいいかなぁと思います。
質問者2
わかりました。ありがとうございます。
質疑に答えられる助野さん

質疑に答えられる助野さん

質問者3
ありがとうございました。いつも種麹、菱六さんの使わせてもらってまして、それしか使ったことないんですけども、他のもやし屋さんにと比べて菱六さんの特徴っていったらどんなことになりますか。
助野
特徴か。たまに聞かれるんですけど、ちゃんと麹ができるくらいかな。
冗談ですけど、さっきカタログでもやしこうあるんですけど、僕になってから特に気を付けていることは、しっかり使ったときに差が差がでたいなぁと思っていて。
商品ごとの違いっていうのがあったほうがいいなとは思って、商品作りはしてます。
なので、新商品出した時はだいぶ…今までのとはちょっと違うようになるように意識はやってます。
質問者3
ありがとうございます。
菱六もやしの特徴について

菱六もやしの特徴について

質問者4
ありがとうございます。いつも使わしていただいてます。
私は農業やってまして、米を作って、直売所で乾燥米麹をつくりたいなぁと思っているんですけど、例えば家庭用の乾燥機で乾燥麹を作る…
とか、そういうのができるのかどうか。できるとしたら、そのコツを教えていただきたいと思いまして。
助野
家庭で乾燥麹やるときは、生の麹を40℃で微風で、二日間乾燥させてます。
質問者4
完全な乾燥…
助野
で、できた乾燥麹噛んだらカリッとしてます。カリカリです。そこまでやっとかないともたないです。
質問者4
ありがとうございます。
助野
重さでいったら生を1としたら乾燥は8ガケから9ガケ…9ガケぐらいやろなぁ。
はい、だいぶ変わると思います。
これちなみにハゼコミの状態なんです。
上が米の表面で、上から線が降りてきてるんですけど、あれが麹菌の菌糸で。
上が表面。
下が米の中っていうそういう状態。
上部分の、ちょっとうじゅうじゅしているように見えるところは、酵素分解がちょっと始まってるっていうところですよね。
それアップにしたらこうなるんですけど。
これ、菌糸ですね。付き始めの菌糸。
質問者4
よくわかりました、ありがとうございました。
司会者
ありがとうございました。菱六の助野彰彦さんでした。どうもありがとうございます。

プロフィール

◎助野彰彦(菱六もやし 代表取締役)

1977年京都府生まれ。早稲田大学を卒業後、東京農業大学で醸造の知識を学ぶ。
創業360年の歴史を誇る京都の老舗種麹屋「菱六」の現当主。

麹

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この記事を書いた人

商品ページ・コンテンツ担当。趣味は手作りアクセサリー作り。
猫と二人暮らし。庭に来る黒い野良猫をどう追い払おうか思案中。